僕が旅に出る理由―――
11歳のとき、父さんは駅のトイレで倒れた。
3つの家族、破産寸前のアトリエ、そして人生を変える建築を残して。
多くの謎に包まれた父さんの人生に触れたくて、僕は旅に出たんだ・・・・・・。
(パンフレット より)
私が映画 『マイ・アーキテクト』を観た理由――
建築家の二番目の愛人の息子が、今は亡き父親を探しに旅に出るというドキュメンタリー映画だということ。
しかも、監督自身が“旅人本人”であるという。“旅の始まり”は、父親への憎しみからなのか、それとも・・・
“旅の終わり”に得たものは父の偉大さかあるいは父への愛か、はたまた・・・
そして、父親とはいったいどういう人物だったのか・・・ この目で観て感じたかったからである。
ルイス・I.カーン氏は世界的に有名な建築家らしいが、私は彼の作品を目にしたことはない。
というか、彼については全く無知で、全く関心が無かったといったほうが早い。
私の中では、オリバー・カーンのほうがはるかになじみが深く関心が高かったのである。
ナサニエル・カーン氏は、父の存在を受け入れられずにいたとパンフレットには書いてある。
だからといって、父親を憎んでいたとは思えないし、父や母の過去を暴きだそうとしたとも思えない。
ナサニエル・カーン氏の父親への深い愛情、思慕の念を感じてしまう私である。
ルイス・I.カーン氏の心意気は、次の二人の言葉に凝縮されていると思うけど早計でしょうか?
“スプーンとフォークの船?”の落書き?が原案?
『アメリカ吹奏楽団のための船』 と、ロバート・ブードロー氏。
シャムール・ウォレス氏が語る、『バングラデシュ国会議事堂』
人間、ルイス・I.カーン氏のことをもっと知りたい。
CD『マイ・アーキテクト』を聴きいていると、それぞれのシーンが・・・