絵本童話 シリーズ あらしのよるに  第二部 | れいよん・雑記

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明日はあしたの風が吹く。

第二部 あるはれたひに

本 「あるはれたひに」 (2003.3.17 第25刷発行  「あるはれたひに」(2003.3.17 第25刷発行


昨夜のあらしが嘘のように、どこまでも続く青い空。デート日和である。

ヤギとオオカミは高くそびえたつ岩山のてっぺんで、お弁当を食べようというのである。


お互いに姿形はわからない。合言葉だけが頼りのヤギとオオカミなのだ。

ヤギは、小屋のそばの木の影で待つ。後からやってきたオオカミが、『あらしのよるに。』と、声をかける。

ヤギが顔を出す。お互いの目と目が合う!目が点になってしまう二人!しかし逃げもせず襲うこともせず。

なんともすばらしい。気が合うって、こういうことなのかもしれない。


楽しい会話を交わしながら、岩山を目指すオオカミとヤギ。谷底にお弁当を落としてしまうオオカミ。ヤギが先頭に立って登る。オオカミはお腹がすいている。目の前にはヤギのお尻が『ふりふり』と動く。やわらかそうな尻尾がオオカミを誘っているかの如くゆれている。さ~どうする、オオカミ君!


目的の場所に到着したヤギとオオカミ。ヤギはお弁当を食べオオカミは空きっ腹を抱えながら見てるだけ・・・

お腹が一杯になったヤギは昼寝。気持ちよさそうな寝息。じ~っと見つめる空きっ腹のオオカミ!

我慢できずに、そ~っとヤギの耳に近づく大きな口! あ~れ~、ヤギの運命やいかに!


岩山を下りる影二つ。また雷と大粒の雨。洞窟で雨宿りするオオカミとヤギ。

夕立が止み、夕暮れの日差しがさし始めたそのとき、『ギャア~~~~』。けたたましいヤギの声!

空きっ腹には勝てず、ついに噛み付いたか オオカミ君!


分かれ道まで来た二匹。つまずいて怪我をしたヤギを背負い、一歩いっぽ、山を下りて来たのだ。

手を振るヤギ。それを見送るオオカミ。

オオカミのお腹が『ぐうぅ ぐうう』と鳴り出す。何度も何度も鳴るお腹。もう限界だ~~~。


どくしゃのみなさんへ
だーいすきなごちそうと、おともだちになっちゃったら、どうする?ふたりっきりでいるときに、どんどんおなかがすいてきて、おいしそうなにおいがはなをかすめたら・・・・・・?    木村裕一


我慢できなくなったオオカミはヤギをめがけて走り出す!

追いついたオオカミは大きな口をガバッとあけて・・・・

ヤギ、またもやピ~ンチ!

おお~っと!

オオカミ君の大きな口からでたものは・・・・・

な、なんと、『こ、こんど、いつ あうっす?』 と、うれしい言葉!


いやはや、ハラハラドキドキしながら楽しめた“二部”であった。


映画のヤギはなんとも可愛らしい姿形で、モンローウオークの後姿、すやすや寝息を立ててる寝顔、妙に艶っぽかった。それ故に、かどうかは別としても、ハラハラドキドキ感はほとんどしなかったのである。


いや~、“絵本童話”って面白い!



どくしゃのみなさんから始まる文(青色部分)は、この本から転記しました。

カバーの表紙折り返し部分に記されています。