アートな日『大琳派展』古典にしてモダン | Ruby☆リュクスDays

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淋派 尾形光琳生誕350年にあたる今年、東京国立博物館にて『大琳派展』が開催されています。
尾形光琳はもちろん、宗達、抱一、其一の国宝や重要文化財などの傑作が集められ、なかでも圧巻は『風神雷神図』の四者の作品が一堂に会し、比較とその継承の様子が一目瞭然となるような展示です。
過去何度か琳派展は見に行きましたが、このような見応えのある展示方法は初めてでした。

特に 酒井抱一の絵に惹かれます。なかでも光琳の『風神雷神図』屏風絵の裏面に描いた『夏秋草図屏風』。
風神雷神によりおこされた嵐で乱れる草花が描か れており、草花のざわめきが聞こえてきそうな絵です。抱一の草花を描く繊細さは素晴らしい。肉筆画を間近に見ると、画家が描いた瞬間の筆の動きを想像し、 絵の具が画紙に吸い込まれ乾いた瞬間が今まさに目の前にタイムスリップしたかのように見えて、胸を掴まれる思います。

師弟関係でなく、100年のあいだを置いて受け継がれてきたその画法は、幕末期の其一のあと現代の日本絵画界へと繋がっていきました。

琳派の絵は簡素にして華美。そして古典にしてモダン。
海外にもこの時代にこんなデフォルメされたデザインは存在したでしょうか。。
ご興味のある方はこの期会をお見逃し無く・・