心の世界を知らずして、どんな人も幸せになることはできません。私はいつも心の世界の大切さを語って参りました。
心はあなたの宝庫です。あなたが本当に自分自身を大切に思い、幸せを願うならば、あなた自身の心の宝庫の扉を開くことです。
心には「良い心」と「悪い心」が同居していることを認識してください。
悪い心の扉を開けば、当然、悪事を働き、あなた自身に悪い結果となってかえってきます。良い心の扉を開ければ、バラ色のすばらしい人生を歩むことができるのです。
多くの人間は物事をするのに頭で考えて、行動すると思っていることでしょう。これは大きな間違いです。例えば、頭で人を愛したり、殺したい、と考えて行動しているのではありません。
人を愛したり、憎んだりすることは、心で思うから、その心の思いが頭に伝わり行動に移るのです。頭は心の次の働きになるのです。
私がいつもあらゆる処で申し上げているように、頭の良い悪いは関係ないのです。むしろ心の良いことがとても大切なのです。
良い心を持つことは難しいことではありません。毎日の生活の中で、我を張ることなく、両親に対して、友人知人に対して、相手の立場、自分の立場というものを良く考え、素直になることです。
会社の上司から注意を受けた。この時、上司はどうして自分に注意をしてくれたのか…。両親が、日常の中で細かいことに口添えをする。この時も、両親はどうして口添えをしてくれるのか…。
立場立場をわきまえ、相手の注意などを、曲がった心ではなく、素直な心で受け入れることが大切です。
もうひとつ大切なことは、自分の持っている能力を知ることです。自分の力を知ることで、相手の力を認めることができるようになります。
頭があまり良くなくても、心が良ければ衆人の頭(トップ)となって、頭の良い人々を雇えばいいのです。反対に頭がとても良くても心が悪ければ、とてもおそろしい悪事を働くことになります。
心はいつも正しく、大きな大きな広い心を持つことの学びを深めてください。それはあなた自身の人生を大きく良い方向へ導き、幸せな人生を得ることができるのですから──。