脚と生殖機能の関係 | 一灯照隅万灯照隅

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MSN産経ニュースから転載

再生の時代 脚と生殖機能の関係
2012.5.7 16:26

 若い人たちがのそのそ、のろのろ歩くようになったと感じることが多い。颯爽(さっそう)と大股で歩いている人が少ない。老化は脚から来ると言い、膝が曲がったままでしゃっきり伸びないと、その姿勢だけからも老いは感じられるだろう。足腰の弾力がなくなると歩幅が短くなるが、若いうちからそれが起きていると言える。

 この足腰の弾力に関係が強いのは、足の親指の付け根、足首、膝、脚の付け根、5つの腰椎という、互いに連動しあう部位だ。そしてこれらの部位はみな、生殖能力にも大きく関係している。

 女性の美しさの条件のように言われる、足首が締まっている状態は、生殖機能が整うことと連動しており、足首がずどんと太いいわゆる「象足」は、生殖機能がよくないのを反映している。性病に膝などの関節炎をともなうものもある。生理痛に悩む女性に、膝が冷え切った人が多い。男女とも更年期に膝の痛みがよく現れる。

 耳下腺炎(おたふくかぜ)の後遺症で、睾丸炎や卵巣炎または難聴になることがある。耳下腺炎では生殖腺や膝、足首も連動して腫れている。身体を冷やしたり、熱が下がった時に遊んでジャンプしたりし、腫れている膝や足首に負担をかけると、この後遺症を起こすと、野口整体では注意を喚起している。大事にして耳下腺炎を通過すれば、生殖腺も却(かえ)って成長が促され、生殖機能の高い大人になるともいう。ここからも生殖機能と膝、足首の密接な関係がわかる。最初に述べた現代の若い人の歩き方と、性的関心や性行動が鈍る草食化とも、関連があると言える。

 年齢を問わず足腰の弾力を取り戻すことはでき、それを通じて生殖機能を高めることも可能だ。ここでは一番取り組みやすい、膝の調整をご紹介したい。弾力を失った膝は冷え、膝の裏の筋が硬直している。それに対し、膝を膝蓋骨(しつがいこつ)の左右にも触れて包むようにして手を当て、当てた手から息を吐くようにしてじっと集注する。また、うつぶせになって膝の裏を人に押さえてもらい、痛む硬直を見つけたら、やはりじっと手や指を当てて集注してもらうと硬直が緩む。生理不順、膝の痛みなど、役立つ方は多いだろう。

 中学に入学した男の子が運動部に入ったというので、怪我(けが)のないようにと脚の調整をしてあげたことがあった。膝に手当てし、次にうつぶせで膝の裏の硬直を取ったところ、この子の股間に変動が起きてしまった。膝と生殖器がそこまで連動するとは私も予想外で、驚くやら気まずいやら。皆さまもご注意下さい。(明治大学文学部准教授 平山満紀)