ネギの青い部分を使って草木染めができるいう記事を見かけました。

https://yuru-monolife.com/negi/

捨ててしまうことの多いネギの青い部分。

これを使って、しかも緑が染められるというなんとも魅力的な話。


緑染めは今まで何度か桑の葉でやってきました。


でも暑い時期に繰り返し煮出すのはかなり骨が折れるので、常温でできるエタノール法を試してみたくなったのです。


方法はざっくりまとめると


刻んだネギにエタノールを入れてすり鉢で摺る。


濾した液に水を足して銅媒染液を入れ、常温で浸し染めする


洗って乾かせばパステル系グリーン、ミントグリーンに染まる、というものです。



すりつぶし中。

強烈にネギ臭いです。


濃い緑色が出てきていますが、染めた糸は


真ん中に比較のために白糸を置いています。比べると確かに色づいていますが、緑というにはあまりにも淡い。。


くすみや濁りはないので、紺色の生地に刺すならアリかな?いや、やっぱりないかな?

そしてだいぶ洗ったけどまだネギ臭が残っています。


まあ、ネギの量や媒染液の濃さなんかで改善の余地はあると思う。

多分、ネギじゃなくてほうれん草なんかを使えば臭いの問題もなくすり潰すのもずっと楽。(エコではないけど)


とりあえずエタノールで緑が抽出できることはわかりました。


で、今回緑染めにあたってクロロフィルについて調べたり考えたりしたので忘れないようにメモしておきます。


参考にしたのはこちらの本です。

著者の青木正明さんは手染メ屋店主さん。


https://www.tezomeya.com/about-tezomeya/


曰く、


植物が持っている緑の色素はクロロフィルだけ。

クロロフィルは光合成のための大事なものなので、他の緑の色素があると光吸収の効率が落ちるからかもしれない。


ここからはウィキペディアの情報も交えながらあれこれ。

(私自身は理系がからっきしなので誤解や混同もきっとあると思います)


クロロフィルはマグネシウムなどを中心にした環っか(クロロフィルaの場合)とアルコールの長い鎖がくっついてできた構造。


輪っか部分は親水性だけれど鎖は水に溶けない。この二つを切り離すのにエタノールなどのアルコールを使う。


クロロフィルを抽出できても布や糸に染まりつけるのが難しい。

マグネシウム環は銅に置換されると安定する。

だから媒染は銅一択?


もっとしっかり固着させるには??



書き出してみると、思ったほど「あれこれ」じゃなかった。

「あれ」くらいでした。


次に緑を染めるならやっぱり桑の葉。

葉がまだとんでもなく繁ってるので。