『ロボットのスパイ・チックはオオフルマカモメの次の餌食になってしまうのか?』

群れの中。
特殊な一匹がいました。

それが“スパイ・チック”(スパイ・ヒナ)。
コロニーの暮らしを解き明かします。

この繁殖地では、ヒナたちはお互い集まっていなければいけません。
互いに掃除しあうのは、友達になる方法のひとつです。
(※ スパイ・チックが歩き出す場面のナレーションの一文が不確かなので割愛させていただきます… すみません。)

両親そろって、胃にためたエサを与えて、ヒナの世話をしています。
このヒナたちは生後約六ヶ月。巣立ちまで、あと八ヶ月以上あります。
若鳥の世話にかなりの時間を費やします。

シースビル、サヤハシチドリは、ここで繁殖している鳥類の一種です。
彼らはスカベンジャー(掃除人、腐肉食)で、スパイ・チックからもエサを探そうとします。
(引っ張られて倒れるスパイ・チック…)
サヤハシチドリはスパイ・チックにとって、脅威というよりイライラさせられる存在だったようです。

ヒナたちは上空を心配しています。
ジャイアント・ペトレル。
オオフルマカモメです。
彼らは弱っていたり、ケガをしているヒナを探しています。
カモメはヒナたちをパニックに陥れます。
カモメは一匹のヒナを群れから引き離そうとします。
しかし、親たちは協力して、危機に瀕しているヒナを囲んで守ります。

カモメはさらに捕まえやすい餌食を探しています。

(起き上がろうとして、また倒れるスパイ・チック…)

“not the time for a malfunction”
「故障している場合じゃない」

(再度、立ち上がるスパイ・チック)

…しかし、幸運なことに、スパイ・チックにはまだ充分な生命力が残っていた!

広大なコロニー。
オオフルマカモメはすぐにもっと食欲をそそられるものを見つけるだろう…。【終】

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アメリカのPBSやイギリスBBCで放送されている“Spy in the wild”。
様々な地域で、野生の動物の群れに、その動物そっくりの姿、仕草をするロボットを“スパイ”として送り込み、それに搭載されたカメラで動物の生態に迫る番組です。

ドキュメンタリーとしても素晴らしいのですが、ロボットや動物たちに起こるハプニングがエンターテイメントとしてもおもしろいです。
動物版『どっきりカメラ』的な要素もあり…
ロボットがとても精巧にできているのを見ているだけでもおもしろかったり…
一部、YouTubeで見られるので、その中から一つ訳してみました。

現在(2020/10/27)、日本では2017年のシリーズがHuluとU-NEXTで視聴可能です。