アキの彼女は「人妻」だった
ずいぶん前からの知り合いで
街で偶然見かけて声をかけたのがきっかけ
だから
一緒に暮らしてもないし
自由に会える訳でもない
アキは人妻好きなんだろうか
前の彼女も人妻で
離婚まで持っていって一緒に暮らしたのに
すぐ冷めて
他の女との浮気がバレて
彼女を傷付けた挙句、捨てた
後半は私が相談に乗ってて
私に乗りかえて別れたんだけど
アキはイケメンで優しくてマメで
女の子ウケはすごく良くて
大事にしてくれるし真面目な印象だけど
相手が自分の物になった瞬間
興味がなくなる人
男の本能そのもの
普通の女の子と付き合うのはめんどくさい
執着されるのが嫌い
だからある程度拘束されてる人妻くらいが
彼にとってちょうどいい
あー
そうだったわ
忘れてた
アキって、そうゆう子だった
相手が独身の子なら身を引いたけど
既婚者なら別の話
「ずっとるあ誘いたかったけど
るあ怒ってたから触れないようにしてた」
「私怒ってた?笑」
「ちがう?ずっと冷たかったじゃん?
マサキと仲良さ気だし」
「別にふつうだよ
マサキが最近おかしいだけでしょ」
「じゃあ他に男できた?」
私は何も言わずに
アキを見つめただけだった
「いるんだ、どんな奴?」
色々いるけど全員彼氏じゃないし
ごはんをご馳走になって
アキの家に用事があって少しあがった
その後いつものように並んで
寝転んで話してた
「その男、やめとけよ」
どの男?
「わかんない、やめよっか?」
アキの指に触れて
一本ずつゆっくり握っていく
アキも私の手に指を絡める
「るあ、いちいちやらしい」
「そんなつもりないよ
ただアキの手が好きなだけ」
私のスイッチは
やっぱり普通じゃないんだろうか
他の女に触れる手
他の女を抱いた腕
それに触れると
無性に自分の物にしたくなる
絡めた指をほどいて
アキの唇に触れて
軽くキスしたら
アキが私を見つめて
何度もキスした
久しぶりのアキのキス
柔らかくて薄い唇
懐かしい
絡み合う舌
アキはもう止まらない
彼女に申し訳ないなんて思わない
彼女が本命じゃないのもわかる
そもそも人妻なら
「彼女」ってくくりもどうでもいいわ
今、この瞬間
アキは私を欲しがってる
彼女より私の方がいいこと
思い出させてあげる
私を強く抱くアキの腕に包まれながら
私の狩猟本能が一気に湧き上がる