道場から寮まで、歩いて15分くらいか?とにかく暑かった。


まだ午前中なのに、アスファルトが太陽に熱されちゃって向こうの空気がぐにゃぐにゃしている。


本当はランニングで行っている事になっていたけど、歩いて行っていた。


道にはよく犬のウンコが落ちていてよく誰かが犠牲になっていた。踏むと超ブルーになる。


「ギャー踏んだ」となるとナゼか皆逃げちゃうし。


靴の裏はしっかり洗わないとリングの上に上がるの嫌だし。


ある日、そんな道すがらどこからともなく子犬の困った声が聞こえてきた。


「どこから聞こえるのかな?」と皆で探すと、道路横の深い側溝のドブに子犬が落ちていた。


子犬はとりあえずそのへんのものにつかまって浮いていたが、


私達人間が長い木の板などで助けようとすると、溺れそうになった。


あ…と見ていると宮崎がドブに飛び込んだ。


けっこう深く、腰の辺りまで沈んでいた。


犬を救出し、数人で宮崎をドブから引っ張り上げた。でも、どうする?犬。道場に連れて行くわけにはいかないし。


宮崎も着替えに寮に戻るから、とりあえず寮へ犬を置いてくる事になった。


宮崎は何かの理由で練習に遅れた事にしようと考えて皆で口裏を合わせたと思う(ケータイなんてないから)

















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