実は、
よくある話です。
ある日、
20代のご夫婦が相談に来られました。
気に入った物件が見つかった。
住宅ローンの事前審査も通った。
資金計画も問題ない。
それなのに、
購入できずにいたんです。
理由は、
ご両親の反対でした。
「頭金もないのに無理や」
「若いうちにローンなんか組むな」
「もっとお金を貯めてからにしろ」
親としては当然です。
子どもに失敗してほしくない。
苦労してほしくない。
だから止める。
これは愛情です。
でも私は、
話を聞きながら思いました。
これは価値観の問題じゃない。
時代の問題だなと。
そこで私は、
「ご両親も一緒に内覧しませんか?」
と提案しました。
実際に現地を見て、
住宅ローンのシミュレーションをして、
今の金利環境を説明したんです。
すると、
親御さんが
ぽつりと言われました。
「自分が家を買った時とは、
全然違うな」
と。
実は親世代と今では、
住宅購入を取り巻く環境が
大きく違います。
親世代は、
住宅ローン金利が
5%〜7%だった時代。
だから、
頭金をしっかり貯める。
借金を減らす。
それが正解でした。
一方で今は、
1%を切る金利も珍しくありません。
同じ価格の家でも、
総支払額は
大きく変わる。
つまり、
親のアドバイスが
間違っているわけじゃない。
当時は正しかったんです。
ただ、
時代が変わった。
だから、
親と子で意見がズレる。
これは自然なことなんです。
そして最終的に、
ご両親は購入に賛成してくれました。
「頑張れよ」
そう言って、
背中を押してくれたそうです。
私は不動産屋ですが、
家を売ることだけが
仕事だとは思っていません。
こうした
世代間のズレ
夫婦間のズレ
家族間のズレ
を整理することも、
大切な役割だと思っています。
家探しって、
物件を探す作業じゃない。
家族みんなが納得できる未来を
探す作業なんですよね。