こいつらだれも信じるな!

『スウィンダラーズ』

原題[꾼]英題[THE SWINDLERS]

(2017年)韓国映画

 

 

<あらすじ>

韓国を驚かせた希代の詐欺師チャン・ドゥチルが死亡したというニュースが発表される。しかし、詐欺師だけをダマす詐欺師ファン・ジソン(ヒョンビン)は、チャン・ドゥチルがまだ生きていると確信し、事件の担当検事パク・ヒス(ユ・ジテ)に、彼を捕まえようと提案する。
パク検事の非公式捜査ルートである詐欺師3人組コ・ソクトン(ペ・ソンウ)チュンジャ(ナナ)キム課長(アン・セハ)も合流して、行方をくらましたチャン・ドゥチルの側近クァク・スンゴン(パク・ソンウン)に接近するため、新しい作戦を立て始める。
しかし、パク検事はチャン・ドゥチル検挙ではなく、別の目的のためにひそかに違う作戦を立てていた――。

 

<スタッフ>

監督・脚本:チャン・チャンウォン

音楽:パン・ジュンソク

撮影:イ・テユン

編集:コ・アモ

 

<キャスト>

ヒョンビン(ファン・ジソン)知能型詐欺師

ユ・ジテ(パク・ヒス)主席検事

ペ・ソンウ(コ・ソクトン)ベテラン詐欺師

パク・ソンウン(クァク・スンゴン)チャン・ドゥチルの側近

ナナ(チャン・チュンジャ)女詐欺師

アン・セハ(キム・スンヒョン)天才ハッカー

ホ・ソンテ(チャン・ドゥチル)大物詐欺師

チョン・ジニョン(ファン・ユソク)ジソンの父「夜霧」

キム・テフン(イ・ジョンソク)検事総長

チェ・ドンムン(イ・ガンソク)チャンの部下

チェ・イルファ(ソン・ヨンジェ)ハンミン党の国会議員

チョン・ミンソン(チェ)記者

オ・テギョン(テドン)チャン・ドゥチルの詐欺被害者

パク・ナミ(テドンの母)テドンの母

 

感想

原題の「꾼(クン)」は「~する人」

「スウィンダラー」とは「詐欺師」のこと。

主人公ジソンは詐欺師を騙す詐欺師で、

この映画は韓国で実際に起きた

マルチ商法詐欺事件がモチーフとなっている。

 

「夜霧」と呼ばれる凄腕詐欺師だった父が

最後の仕事で詐欺師チャン・ドゥチルの

国外逃亡に手を貸して口封じで殺された。

息子ジソンは父の仇を討つため

チャンの足取りを追ってタイに行って

チャンに捕まるがなんとか逃げ帰る。

 

父の死から8年後、

チャン・ドゥチルに関わった

検事総長や政治家らは

チャンの賄賂リストの漏洩を恐れて

主席検事のパクにチャンの始末を命令し、

パクは腹心の部下コ・ソクトンたちを使って

チャンの消息を追っていると

同じチャンの命を狙うジソンと出会い、

利害の一致から一時的に組むことになり、

彼の計画に乗って

チャン・ドゥチルを誘い出す

大掛かりな詐欺を仕掛ける。

――というストーリー。

 

主人公のジソンはヒョンビンしー。

やっぱかっこいいなぁ。

『愛の不時着』で好きになったけど

佇まいがもう男前で

スーツでバチッときめると

やり手の若社長にしか見えない。

痛めつけられる場面もあるが

殴られても血を流してもセクシー。

父の仇であるチャン・ドゥチルを追って

同じ目的の主席検事パクと共闘し、

チャンの側近クァク・スンゴンに接触する。

 

チュンジャ役のナナが

ものすんごい美人。

AFTERSCHOOLという

ガールズグループ出身で

「世界で最も美しい顔」で

2年連続で1位を取ったことがあるとか。

彼女が峰不二子的な役割で

色仕掛けでクァクに近づいて罠にハメる。

 

天才ハッカーのキムは

いくつもの監視カメラを見て

的確に指示を出す参謀役。

セキュリティに侵入したり

データ改竄もお手の物。

 

ピエール瀧にしか見えない

ベテラン詐欺師のコ・ソクトンは

姑息な奴という印象。

元はチュンジャとキムと組んでいて

そこに入って来たジソン(ヒョンビン)を

まったく信用していない。

 

そして主席検事のパク。

チャン・ドゥチルを始末するのが目的で

ジソンやコ・ソクトンたちと手を組んだが、

中盤でこいつには裏の顔があると

観客には明かされる。

目的のためには手段を選ばない

冷酷な悪役として印象に残った。

 

物語の大オチは

これ系の映画を観ている人は

だいたい予想がついてしまうものだが、

騙し騙されての頭脳戦の駆け引きは

なかなか面白かった。

続編がありそうな終わり方なのに

まだ続編は製作されていないようだ。

 

 

★★★☆☆ 犯人の意外性

★★★☆☆ 犯行トリック

★★★★☆ 物語の面白さ

★★★☆☆ 伏線の巧妙さ

★★★☆☆ どんでん返し

 

笑える度 -

ホラー度 -

エッチ度 △

泣ける度 -

 

評価(10点満点)

 7.5点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ここからネタバレあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1分でわかるネタバレ

<事件概要>

日付:2008年/2016年

場所:韓国ソウル市/ナムサンNソウルタワー/インチョン

 

○被害者 ---●犯人 -----動機【死因:凶器】

ファン・ユソク ---●パク・ヒスチャン・ドゥチル ---口封じ【絞殺:ロープ】

 

 

<結末>

チャン・ドゥチルの側近

クァク・スンゴンを信用させて

資金洗浄を頼まれたジソンたちは

港の倉庫でチャンが現れるのを待つ。

しかしジソンの父を殺したパクは

部下コ・ソクトンに命じて

ジソンを始末させる。

 

取引に現れたチャン・ドゥチルだが

パクが捕らえてみるとそこにいたのは

殺したはずのジソンだった。

実はチャン・ドゥチルは最初から登場せず

ジソンの変装と声真似で騙し、

コ・ソクトンとクァク・スンゴンは

最初からジソンの仲間。

すべてはパクと政治家たちの

チャン・ドゥチルとの癒着を暴いて

逮捕するための芝居だったのだ。

 

ジソンが出所して父の家に戻ると

コ・ソクトンたちがやって来て

ひとまずは祝杯をあげるジソンたち。

しかしまだ黒幕が残っている。

逃亡中の本物のチャン・ドゥチル。

彼ら5人の戦いはここからだ――。

 

どんでん返し

おびき出したチャン・ドゥチルを

パクが捕まえてみると

そこにいたのはジソンだった。

そしてジソンは

チャン・ドゥチルの声を真似してみせる。

ジソンが一人二役で

チャン・ドゥチルを演じていたのだ。

 

そのための伏線として、

ジソンは変装の名人で

老人になることもできることが

最初の詐欺事件で明かされる。

★①【ジソンの変装】

イ・ガンソクが幽霊株を持ちかけて

騙そうとしてきたところを

チェ・チャンシクという老人で接近し

逆に詐欺を仕掛けて金を奪った。

  • この変装の腕がどんでん返しに繋がる。ラスボスであるチャン・ドゥチルはジソンの変装だった。正しくは本物のチャン・ドゥチルは冒頭と回想にしか登場せず、姿を見せたチャン・ドゥチルからがジソンの変装です。2人が同時に姿を見せていないのがポイント。チャン・ドゥチルが声での登場だったのは事前に録音しておいた音声を流していた。それを聞いてジソンが「チャン・ドゥチルの声だ」と言うからみんな信じた。本物の声を知っているパク検事すら騙したのだから、ジソンの声真似は完璧だったのだろう。

 

ジソンが画面に映っている時に聞こえる

チャン・ドゥチルの声は

あらかじめ録音しておいた声真似で、

ジソンがタイに渡ったふりをして

変装でチャン・ドゥチルになって登場していた。

 

 

ジソンが行った詐欺の方法

 

どうやってパクたちの闇を暴くか?

彼らが隠したがっている

賄賂を受け取った者のリストを餌に

偽のチャン・ドゥチルを登場させて

ヤツらに尻尾を出させる作戦をとった。

最初はチャン・ドゥチルの被害者

ジソン、コ・ソクトン、

クァク・スンゴンの3人で始まり、

実はチュンジャとキムは計画を知らない。

 

①まずジソンの仲間のコ・ソクトンが

詐欺でパクに捕まって1年間、

パクに接近して部下として信用を得る。

チュンジャ、キムという

パクの部下の2人からも信頼を得る。

 

②チャン・ドゥチルの部下イ・ガンソクに

チェ・チャンシク(ジソンの変装)で接触。

チャンの賄賂リストを持っていると

デマを流させたうえ、詐欺で1億を奪った。

 

③パクは賄賂リストの噂で

イ・ガンソクを捕らえたがリストは無く、

しかも詐欺にあったことを知り、

その老人は詐欺師のジソンと判明。

カーチェイスの末にジソンはパクに捕まる。

4年前にチャン・ドゥチルを見たと話し

やつを殺すのが目的だとパクに言う。

 

④ジソンがパクと協力して

チャン・ドゥチルを

おびき出す作戦を立てる(フリ)

ジソンが金持ち社長として

イ・ガンソクの前に現れて

10億出したら毎年8億もうかるという

カジノの話を持ちかける。

 

⑤すぐ10億用立ててほしいイ・ガンソクは

チャン・ドゥチルに電話する。

クァク・スンゴン(仲間)という側近の男が

仲介役としてやってくる。

クァクはすぐには誘いに乗らず

一枚上手だと思わせる(芝居)。

 

⑥チュンジャがクァクの財布を盗み

クァクが怒って詰め寄るが

勘違いだと気づいて謝罪する。

それをきっかけに親しくなった2人は

バーで酒を飲み、その隙にキムが

クァクの部屋に監視カメラを仕掛ける。

ジソンはチャンの動きを見張るために

タイに渡る(フリ)。

 

⑦ジソンから

発信地がタイに見せた電話連絡。

クァクの前で偽のニュース番組の

チャン・ドゥチル目撃情報を流し、

クァクがチャンに電話をする。

(この電話の相手はジソンの声真似)

今から出てきて会いたいと言うので

チュンジャがクァクの車を追跡する。

パクとコ・ソクトンも追跡。

 

⑧ソウルタワーで

チャン・ドゥチル(ジソン)と

クァクが会話。

日曜にインチョンに行く約束。

パクが追いかけるが寸前で逃げられる。

 

⑨ジソンがチェ記者とソウルで会って

賄賂リストについて会話していると

パクに情報を流す(わざと)。

パクがジソンの目的は何かと疑い、

ジソンを韓国へ呼び戻す。

 

⑩インチョンの飲食店地下で密会。

(録音したチャンとクァクの会話)

そこにジソンが踏み込もうと待機。

会話の中で手始めに300億の資金洗浄を頼む。

そして8年貯めた3000億があることを出す。

ここで殺すと残り2700億が水の泡と消えるから

パクが撤収命令を出して退く。

 

⑪ジソンがチェ記者と会っていたから

賄賂リストを自分が持っていると知られた。

パクは賄賂リストを出すから命令に従えと言う。

 

⑫クァクがジソンに

300億の資金洗浄を依頼(芝居)。

ジソンがパクに3000億奪うことに成功したら

30%+賄賂リストをもらうことを約束させる。

パクは用が済めば

ジソンを殺すつもりなので要求を飲む。

 

⑬クァクが300億の資金で会社を建てて

独自に資金洗浄させないように

パク検事が裏で手を回す。

ジソンはチャンの賄賂リスト(ただし小物)を

チェ記者に流して公表させる。

マスコミに流すと思わなかったパクは激怒。

 

⑭クァクが姿を消す。

インチョンの飲食店地下を捜索するが

もぬけの殻。

そこへクァクからジソンに非通知で電話。

海外に行くので明日までに300億用意したら

追加で2700億もお願いすると約束した。

パクが現金300億を議員たちから出させて

明日クァクを捕まえて

チャンの居場所を吐かせる作戦に出る。

 

⑮パクはイ・ガンソクが

偽の賄賂リストを記者に流して

自殺したように偽装する。

殺されそうになったイ・ガンソクが

賄賂リストを持っているとデマを流したのは

チェ・チャンシク(ジソンの変装)に

頼まれたと口を割ってしまう。

 

⑯ジソンがクァクに

300億を見せて信用させる(芝居)。

明日の夜までに追加で

2700億を資金洗浄するように依頼。

2700億の譲渡性預金証書を受け取る。

現金の引き渡し場所はマゴムポの港。

 

⑰パクはジソンはもう用無しだと言って

痛めつけていると、

チャンとクァクの行方がわからなくなって

パクがクァクの隠れ家へ向かう。

ジソンが非通知でパクに電話し

チャン・ドゥチルの声で

賄賂リストを公表するぞと脅すと

パクは勝手にすればいい、

俺は大丈夫だと答えるが

この電話の内容が他の賄賂リストに

乗っている議員たちに筒抜けで

一斉に抗議の声があがる。

信用を失うパク。

 

⑱傷ついたジソンに同情するチュンジャとキム。

ジソンはパクがチャン・ドゥチルを逃がして

父を殺した仇だと明かして

ここで2人を味方に引き入れる。

コ・ソクトンはその会話内容を録音した

USBメモリーをパクに渡して

2人が裏切ることをわざとパクに教える。

 

⑲2700億集めてマゴムポの港の倉庫で待機。

コ・ソクトンがパクに告げ口していたため

ここでジソンとチュンジャとキムを拘束。

コ・ソクトンと部下達が

ジソンたちを始末するために倉庫の外へ出て行く。

 

⑳チョン会長からパクに電話。

2700億の譲渡性預金証書が全部偽造で

金を返せと言われて慌てるパク。

そこにクァクの車が到着。

チャン・ドゥチルを中に引きずり込んで

殺そうとするがそこでチャンの正体が

ジソンの変装だったと気づく。

コ・ソクトンもクァクもグルで

パクを騙していた。

 

㉑追い詰められたパクは

ソン・ヨンジェとイ・ジョンソクが

やったことだと言うが

そこに2人も連れてこられて

要求を飲むから見逃してくれと頼むが

倉庫の中にはカメラが付いていて

ずっとネット配信中だった。

警察が到着して逮捕し一件落着。

 

㉒出所したジソンたちは

手に入れた3000億を資金に

本物のチャン・ドゥチルを

どうやって追い詰めるか考えるのだった。

 

伏線解説(★は巧妙なもの)

【父の格言】

父がジソンによく言って聞かせた言葉。

「疑いを拭ってやれば確信に変わる」

疑い深い人ほどその疑いを晴らしてやれば

強く信じてしまうので騙しやすくなる。

 ↓

ジソンの資金洗浄の話に乗ってこない

疑り深いクァク・スンゴンだが、

ジソンはそういう奴ほどたやすいと言う。

「心配ない。疑いは晴らしてやれば

確信に変わるものだ」

  • この映画を代表する名言。「疑いを拭ってやれば確信に変わる」。父から子へ台詞が引き継がれているのも熱い。

 

【1年も臭い飯を食った】

ジソンを捕まえた時に

コ・ソクトンはジソンに騙されて

刑務所に1年も入れられた

何度もジソンをぶん殴った。

  • これから行う大きな計画のために1年は我慢して協力してくれと言われて刑務所に入ったコ・ソクトン。2つの意味を持つ言葉。

 

【コ・ソクトンの「クソッ」】

クァクを追いかけて

ソウルタワーに着いた時、

パクが拳銃を取り出して走り出したのを見て

コ・ソクトンが「クソッ」と舌打ちする。

  • パクが拳銃を持って行くという予定外の行動に思わず本音が出た場面。まずいと思ったのか舌打ちしてしまった

 

【コ・ソクトンがいない】

ジソンがパクが父の仇だと言って

チュンジャとキムを

味方に引き入れる話の際に

過去の回想が入るのだが、

屋上の秘密基地に行くパクの側に

チュンジャとキムがいるのに

コ・ソクトンがいない。

  • コ・ソクトンは3人組のリーダーっぽいのに、実は後から入っていたことがわかる伏線。

 

欠点や疑問など

  • 日本には『コンフィデンスマンJP』があるため、「どうせこれ主人公Aと協力者BでターゲットCを騙す計画に思わせて、実はAとCがグルでBを騙すための計画でしょ」とだいたいのオチを読まれやすい。
  • 韓国映画あるある。人の名前が似ていて誰が誰のことかわからなくなる。それに加えて話の内容が詐欺やマルチ商法なのでストーリー自体も難解。
  • パクの気分次第でジソンはいつ殺されてもおかしくなかった。危険すぎる。いつものやり方ならチャン・ドゥチルの目撃者はとっくに殺されていた(政治家たちの会話でわかる)のに今回だけジソンをすぐ殺さなかったことは整合性に欠ける。
  • 日本語の吹替え版のジソンの台詞がやたら軽い。イメージと合わなかった。
  • 日本語吹替えの刑務所でコ・ソクトンがジソンに謝る場面、「土下座して頼む」となっているが実際には土下座などしていない。ひざまずいて謝っている。そもそも土下座は日本の謝罪。日本語の翻訳が下手クソか。
  • 日本語吹替えの屋上でコ・ソクトンが「ジソンはなにか手の内を隠してるから信用するな」という忠告に、パクが「俺は詐欺師を信じない」というのだが、何度聞いても「俺は詐欺師を信じてる」としか聞こえなくて困惑。
  • イ・ガンソクを騙すためにファン・ジソンという本名を名乗ったが、調べられてすぐ大金持ちの社長という偽の経歴や会社を用意できるのはスケールでかすぎ。
  • インチョンの飲食店地下でのやりとりとコ・ソクトンが殴ったその後の展開がよくわからない。コ・ソクトンがジソンを殴って気絶させてチャン・ドゥチルが出る前に撤収したということか?
  • パクに鉄パイプで足をぶん殴られているのにジソンは歩けるのか?最後、倉庫へ入るときは普通に歩いてたし。

 

名場面・名台詞

大物詐欺師チャン・ドゥチル。

いかにも人を騙しそうな顔なのに

なぜみんな騙されたのかという

ジソンの疑問に父ユソクが答える。

ジソン「目つきでわかるよ、いかにも詐欺師ですって顔をしてる。こんな男をよく信じるよね。疑わなかったのか?」

ユソク「もちろん疑っただろう。だから引っかかっちまたのさ。“疑い”は晴らしてしまえば“確信”に変わる」

 

チャン・ドゥチルを父の仇と言う

ジソンと協力して

チャン・ドゥチルをおびき出す作戦へ。

パク「捕まえよう。チャン・ドゥチルを」

ジソン「俺と組む気なの?」

パク「目的は同じだ。チャン・ドゥチルの死」

ジソン「……なら、条件がある。ヤツの息の根は俺が止める!」

 

チャンを捕まえるために

明日までに300億を用意しろと

議員達に言うパク検事。

パク「出したくないなら抜ければいい」

議員「なんだとこの野郎」

 パクがウィスキーの瓶をぶん投げて壁に当たって割れる。

パク「俺はアンタらが垂れ散らかしたクソを、俺が片付けてやるって言ってんだよ!ああっ!?私腹を肥やすことばかり考えてないで少しは務めを果たしたらどうだ?……務めを、果たせ。今の地位を守りたいんだろ?」

 

マゴムポの港に現れたチャン・ドゥチル。

帽子を取ってみるとジソンだった。

ジソン「(チャンの声で)パク検事さん、驚いただろう。……(元の声で)俺を信じてた?詐欺師なのに」

 

チャン・ドゥチルを捕まえるために

これから大きな作戦を立てるジソン。

ジソン「殺すならとっくに殺してる。父さんが言ってた。“1度目は騙すほうが悪いが、2度目は騙されたほうが悪い”。俺はやつらを3回、100回、1000回でも騙して、どん底を味わわせてやる」

 

好事家のためのトリックノートトリック分類表

1-A、人間「一人二役トリック」

●犯人が第三者に化ける

【詐欺ターゲットの親玉】

変装術に長けた犯人が詐欺のターゲットの親玉になりすまして味方を欺く。

 

9-A、その他「特殊トリック」

●強奪トリック

【資金洗浄詐欺】

詐欺師Aと協力者BがターゲットCを騙すため、詐欺師Aが資金洗浄で稼いでいる金持ちとしてターゲットCに接触。Cを信用させて譲渡性預金証書を受け取る。協力者Bが現金を用立てる。が、実はAとCはグルで、Bから現金を奪うために偽造した預金証書を渡していた。

 

 

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