3月22日、

WBCの決勝が行われ、

日本代表チームがアメリカ代表に

3-2で勝利を収め優勝を果たした。

14年ぶり、

3度目の世界一となった。

 

 

 

 

 

 

MVPに輝いたのは大谷翔平選手。

もう文句なしに凄かった。

「大谷翔平」を見るために

連日テレビに釘付だった。

 

準決勝のメキシコ戦の

劇的な逆転サヨナラ勝ちも

大谷のツーベースから口火を切ったが

あの時の大げさにも思えたガッツボーズは

心から「野球」が好きで

楽しんでいるんだというのが伝わってきた。

 

9回のリリーフ登板も

当初は予定になかったようで

大谷が栗山監督に志願して投げたらしいし、

その「熱さ」に火が点いたら

誰にも止められないのだろう。

見てるこっちは「無理しないで」とか

「怪我に気をつけて」とか

余計な心配をしてしまうんですが

そこは本人が1番よくわかっているから

本人が「いく」と言ったら

「いける」のだと納得して

見守るのがいいと思う。

なんせ誰もが不可能だと思っていた

「二刀流」を現実にした男なのだから。

 

それにしても……

9回2アウトで最後のバッターが

MLB最高の野手マイク・トラウトとの

エンゼルスのチームメイト対決で

フルカウントから空振り三振で終わるなんて

神様が演出したとしか思えないほど

漫画のような神展開だった。

 

 

この映像が語り継がれることになる。

大谷がグローブも帽子も放り投げて

感情を爆発させて喜ぶ姿に胸を打たれた。

かっこよすぎだろ大谷さん。

 

 

今日の試合中には

大谷の円陣声出しの映像が入ってきたが

そこでみんなにかけた言葉も素晴らしい。

 

大谷「僕からは一個だけ。憧れるのをやめましょう。ファーストにゴールドシュミットがいたりとか、センター見たらマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたりとか、野球やってれば誰しもが聞いたことのあるような選手達がいると思うんですけど……今日一日だけは。やっぱ、憧れてしまっては、超えられないんで。僕らは今日、超えるために……トップになるために来たんで。今日一日だけは彼らへの憧れは捨てて、勝つことだけ考えていきましょう!」

 

なんて素晴らしい言葉なんだ。

これをメジャーでMVPを獲得した

誰よりも憧れられている男が言うんだからね。

 

 

それ以外にも

大谷選手に関しては

どこの国の選手やメディアも

まさしく紳士だと

その対応を絶賛している。

 

優勝直後の日本のインタビューでは

「日本だけじゃなくて……」と

アジア全体に野球人気が波及することを

願う姿勢も高評価。

 

韓国は

一次リーグで敗退という結果に終わり

代表チームに散々な批判が集まっているが

大谷選手も栗山監督も

決して韓国を見下したりしていない。

どころかこうやって名前を挙げて

きちんとリスペクトしている。

 

 

大会前に大谷に対して

「投げる場所がなければ

わざとぶつけようかな」と言った

韓国の投手がいたけど、

これは冗談にしても言い方がわるい。

「大谷にホームランを

打たれない方法が一つだけある。

全打席、申告敬遠することさ。

たとえ満塁でもね、ハハッ」みたいな

もっと笑える冗談を言えばよかったのに。

ぶつける=怪我をさせるという

悪いイメージがよぎることすら気づかんのか。

 

 

あと今回、

ヌートバー選手が話題になりましたね。

父がアメリカ人、母が日本人の

カージナルスに所属する外野手。

ヒットで出塁したときにやる

「ペッパーミル(こしょうを挽く道具)」の

パフォーマンスと明るい性格で

一躍人気者になった。

 

カープファンとしては

唯一の選出だった栗林選手が離脱して

ちょっと残念だったんですが、

同じく直前で怪我で離脱した

鈴木誠也の51番と

栗林の20番がベンチに飾ってあって

仲間のためにという一体感が心強かった。

 

昨年、最年少で三冠王に輝いた

「村神様」こと村上選手が

ずっと不振で苦しんでいたところに

誠也が村上をイジった動画を送り

「#そろそろ打てや村上って言ってください」と

村上自身のインスタで紹介して話題になった。

 

 

一見バカにしているようにも見えるが

誠也なりの愛情だとわかったのは

誠也が東京五輪で4番を打ち

プレッシャーから思うような成績を

残せなかった悔しさを

村上自身が間近で見て知っているからだろう。

 

 

 

 

メキシコ戦のサヨナラツーベースで覚醒し、

アメリカ戦では点を取られた直後に

目の覚めるような1発を放り込んで

さすが村神様と全員を納得させた。

写真撮影やメダル授与の時も

51番のユニフォームを

持っていてくれてありがとう。

 

 

最後にもう1つ、

大谷に空振り三振を喫して

がっくり項垂れて

ベンチに下がっていったトラウト。

彼にも敬意を払わなければいけない。

 

今までアメリカの各球団は

大事なシーズン前に選手を参加させて

怪我でもしたら困るというので

主力の参加を認めてこなかった。

だからアメリカ代表とは名ばかりの

実質マイナーリーグの選手。

しかし今回のアメリカ代表チームは

トラウトが主将として引っ張って

各球団や選手を説得して周り

自ら同士を集めて組んだドリームチーム。

 

その面子は凄まじく

ずらっとホームランバッターが並び

首位打者も代打で出てくる層の厚さは

トラウトの手腕によるところが大きい。

間違いなく「過去最強のアメリカ」だった。

3年後のWBCでは

リベンジに燃える彼の姿があるだろう。

 

 

 

 

 

さて話は変わって――。

 

個人的には

台湾のチアガールを応援していた(?)ので

台湾に決勝トーナメントまで

昇ってきてほしかったが

残念ながらグループリーグで敗退し

台湾チアは拝めず。

 

東京五輪で話題になった

峮峮(チュンチュン)も良いのだが

今年は林襄(リンシャン)が大人気です。

 

 

俺もリンシャン見たかった。

……と思ったら、

プライベートで日本に来てたらしい。

 

 

 

 

【追記】

嬉しい話題に水を差すように

なんでもかんでも批判する人たちは

出てくるものですね。

 

優勝決定の瞬間、

大谷選手が歓喜のあまり

グローブと帽子を投げたことが

一部の人に反感を与えてしまったようだ。

「物を大事にしてほしい」とさ。

 

ほとんどの人は

大谷選手の気持ちを理解していて

優勝の興奮で無意識にとった行動だから

仕方ないと擁護してくれています。

じゃあバッターが打った後

バットを放り投げるのは

物を大事にしていないのか?

丁寧に置いてから走らないといけないのか?

と反論されていました。

まあ当たり前です。

 

一つ言わせてもらうと俺は

グローブ投げたのは無意識ではなく

わざと投げたのではと思っている。

あれはグローブを守るための行動だった。

 

大谷選手は優勝した瞬間、

マウンドにダッグアウトから

みんなが集まってくる姿を目にしました。

みんなに抱きついて喜びたい。

それにはグローブが邪魔だった。

帽子も邪魔だった。

しかしマウンドに置いたら

誰かが踏んでしまうかもしれない。

だから飛びだしてくるみんなの

左側にグローブを投げて

もみくちゃになるのを避けたように見えました。

 

グローブのまま抱きつくと

人に怪我させる恐れがある。

普通そんなこと気にする人は少ないが

大谷選手はそれすら計算して

いたんじゃないかと思ってしまいます。