前回書いたように

年始に見たドラマ

『義母と娘のブルース』にハマり

第7話以降も見たのでその感想を。

※ネタバレあります。

 

第2章は

ベーカリー麦田の再建と

麦田(佐藤健)と亜希子(綾瀬はるか)の

恋模様がどうなるのかを中心に話しが進む。

 

あれから9年後だから

亜希子は42歳になっていて

麦田も30は越えてるが

かなりの年上だし

まったく眼中になかったところから

徐々に麦田が惚れていく過程が

面白かったですね。

 

正直パン屋の売り上げアップの戦略は

そう簡単にはいかないと思うけど

フィクションだからツッコミは野暮でしょう。

 

みゆき(上白石萌歌)と

大樹(井之脇海)も恋愛模様が描かれるが

大樹が成長しても

みゆきを「ブス」と呼んでいたのが

なぜか腹が立って仕方なかった。

愛情表現なのはわかるが

それは小学生でやめとけよ。

こいつの印象だけはよくないままだった。

 

上白石姉妹って

どっちがどっちかわからなくなる時があって

このドラマ見るまで区別できてなかった。

「未来のミライ」のくんちゃんが

上白石萌歌さんで

「君の名は。」の三葉は

姉の上白石萌音さん、ですね。

 

ドラマで印象に残ったのが2つあって

1つが「出会いは奇跡」の場面。

亜希子と麦田が居酒屋で食事をしていて

麦田がパン屋に戻ったのは

9年前に葬式で泣いている女性と

小さな子供を見た時だと語った。

その時に親孝行しないといけないなと

パン屋を継ぐ決断に至った。

実はそれが亜希子とみゆきだと知って

亜希子が「奇跡」だと言う。

ひょっとしたら今隣にいるあの人から

何か買ったかもしれないし

あちらの方と話しをしたかもしれない。

私たちは知らないうちに

実はみんなどこかで

出会っているのかもしれないという話。

 

ここはすごく納得したなぁ。

どこかで出会っていたり

すれ違っていたりするが

気づいてないだけかもしれない。

それがお互いにわかる確率なんて

何万分の一の「奇跡」

ただの他人だけど

他人じゃないかもしれないなんて。

そう思うとちょっとだけ

周りの人を見る目が変わって

優しい気持ちになれる気がする。

 

そして最終回のあのセリフ。

みゆきの大学受験のタイミングで

亜希子に大きな仕事の話が入ったが

勤務地が大阪になるため

みゆきを残しては行けないから断ろうとする。

みゆきはお母さんに大阪に行ってもらいため

試験に落ちてわざと落ちて

パン屋の仕事を継ごうとする。

そこですれ違って2人が揉めてしまうという展開。

 

亜希子は9年間

みゆきを育てたのは自分のためだと告白。

孤独だった自分を重ねて

自分のできなかったことをやらせて

満たされなかった自分のために

みゆきをいいように利用しただけだと。

だから感謝されるいわれは無いと突き放す。

 

それに対して、

みゆきは泣きながら笑って――。

「お母さん、馬鹿なんじゃないの。私が笑ったら自分が笑った気になるってさ。私が傷つけられたら自分のことみたいに怒るってさ。自分が欲しかったもの全部あげたいってさ。そういうの……そういうのね……、世間じゃ“愛”って言うんだよ。……やりたいことやってよお母さん。お母さんがすごいねって言われたら、私きっと自分がすごいねって言われたような気になると思うんだよ」

ここで嗚咽するくらい泣いた。


 

俺は個人的には

竹野内豊さん演じる

宮本良一というお父さんのキャラが

とくに良かったと思う。

 

亜希子と出会った時は

死に対してどこか諦めていて

ピンピンコロリで逝きたいと言い

放射線治療を受けようとしなかったが、

亜希子と過ごすうち

「一緒に生きていきたい」と

考え方が変わって

癌と闘う決意に変わった。

 

それを亜希子に伝えると

亜希子は戸惑う。

彼女は子供は欲しかったが

夫は想定外だったという。

そうですよねと落ち込む良一に

それは嬉しい戸惑いだと答えた。

「鉄」の契約を取るために

営業に行ったら

「アルミもお願いします」と

言われたようなもので

子供もできて夫もできて

こんな奇跡みたいな受注があって

いいんでしょうか?と。

それに対して良一は答える。

「それは奇跡でもなんでもありませんよ。その営業さんが、すっごく素敵な人だっただけです」

かっこいい言葉。

ここで亜希子の気持ちが

決定的になったと思う。

 

良一というキャラに魅力がなかったら

亜希子が麦田にプロポーズされて

再婚することにためらったりしない。

短い時間でも強い印象を残したことで

まだまだ良一には敵わないという

説得力が生まれています。

 

正直こんな温かくて

幸せな気持ちになれると思ってなかった。

 
いい映画やドラマを見た後の
充実感っていいっすね。
正月早々、
すごく充実した気持ちで頑張れそう。