日曜劇場『下町ロケット』

11月4日放送の

第4話の感想です。

今回はガチで泣けました。

 

<前回までのあらすじ>

トランスミッション事業という

新たな夢へ踏み出した佃航平。

特許侵害で15億のライセンス料を要求され

窮地に立ったギアゴーストを

佃製作所が出資すると聞きつけて、

取引先の帝国重工が

「信用調査」を受けてくれと言って来た。

 

経理部長の殿村の機転で

なんとか無事に信用調査はクリアしたのだが

佃の顧問弁護士の神谷から

ギアゴースト内部に

内通者がいるのではないかと

疑いを向けられる。

その人物とは……?

 

 

 

 

場面は神谷弁護士(恵俊彰)

佃製作所社長の佃航平(阿部寛)

経理部長の殿村(立川談春)と一緒に

「ギアゴースト」を訪ね、

社長の伊丹(尾上菊之助)

副社長の島津(イモトアヤコ)

ギアゴースト内部に情報を漏洩した

内通者がいると語るところから始まる。

 

島津が作った「T2」の副変速機は

ケーマシナリーの特許を侵害していたが

そのクレーム補正の内容が

島津が「T2」を完成させた1週間後に

内容を書き換えた形跡があるという。

つまり会社の開発状況を知っていた

伊丹や島津の周りの誰かが

裏切ったということだ。

 

神谷弁護士が湯飲みに取っ手をつけて

クレーム補正を説明していたが

あれだと新規事項追加補正の

範囲を超えていると指摘されていた。

補正ができるのは

最初に添付した書面に

取っ手の記載があった場合だけで

後からこのような補正をすると

無効として拒絶されるそうですよ。

 

神谷はもう1つ質問する。

島津がこの副変速機の特許を

申請しなかったのはなぜか?

島津「それは以前から知られている技術の応用だと思ったもので……」

 

 

佃製作所では

また軽部(徳重聡)が苛立っている。

「いまさらごちゃごちゃ言ってもどーにもならねーだろうが」

立花(竹内涼真)が近づいたので

今度こそぶん殴ってくれるかと思ったが

「俺たちに何ができるか考えましょうよ」

再び神対応。

 

 

買収の件で

社員の坂本(菅野莉央)が伊丹に謝りに来る。

買収の書類を見てしまい、

それを柏田(馬場徹)に話したらしい。

じゃあ柏田が帝国重工に言ったのか?

ここで内通者が柏田っぽく印象操作される。

 

神谷がギアゴースト社にある

ビジネス雑誌の1冊が

抜けていることを不審に思う。

鋭いなぁ神谷さん。

普通気づかんて。

 

伊丹は社員の中に

裏切り者がいるとは思えず

内通者がいると疑う神谷を

信用できないと反発した。

仕方なく神谷はある雑誌のコピーを

島津の方に渡す。

神谷「とにかく中身を見て下さい」

 

 

足早に歩く柏田が電話で

「今夜はお招きありがとうございます」と言い

電話をする中川弁護士(池畑慎之助)

「先日は貴重な情報ありがとうございました」

返す映像が入る。

接点のないはずの2人が会話してる。

裏切り者は柏田だったの?

俺は原作では違うから

あれあれ?と混乱したが……。

 

実はこれはフェイク映像。

柏田の相手は仕事の相手で

別の電話のやり取りを組み合わせただけ。

中川とグルだったのは

ギアゴーストの顧問弁護士の

末長弁護士(中村梅雀)だった。

神谷が伊丹に見せたかったのは

「ロービジネス」という雑誌の

中川と末長の対談記事でした。

2人は昔から繋がっていたようです。

 

2人が繋がっていたとしても

情報漏洩にはまだ証拠が弱い。

「勝てない裁判はしない」と

神谷弁護士はギアゴーストの弁護は断る。

 

 

中川と交渉するギアゴースト。

末長が中川に抗議をするが

猿芝居だと知っているから

急にわざとらしく見えてくる(笑)

 

伊丹が探りを入れる。

伊丹「中川弁護士と個人的に親しい関係だったりということはありませんか?」

末長「は?私が中川弁護士と知り合いだったら、もっと事をうまく運んでますよ」

てめえ嘘ついたな。

この瞬間、

伊丹と島津も末長が裏切ったと確信した。

 

 

中川の部下のイケメン

青山弁護士(中山優貴)からの電話で

ダイダロス社長の重田(古館伊知郎)と再会。

実は帝国重工に関係を切られて

潰れた会社の社長が重田。

父親役は中尾彬。

マジか!?

中の人で計算したらややこしいな。

 

重田が何をしに来たかというと

ダイダロスもギアゴーストを

買収するつもりらしい。

帝国重工に敵意を持つ重田。

佃製作所は帝国重工と親しい。

帝国重工に追いやられた伊丹は

どちらと手を組むのが正解か?

 

 

殿村の実家。

雑草を取りに田んぼで汗を流す殿村。

その姿を見た殿村の父(山本學)

田んぼを組合に貸し出す決意をする。

親父は本当にそれでいいのかと悩む殿村。

 

殿村「米作りのこと、もう1度俺に聞かせてくれないか?」

「止めとけ。サラリーマンが安定してるよ」

殿村「安定なんかしてないよ。意に沿わない仕事を命じられ、理不尽に罵られ、それでも辞められないのがサラリーマンだ。収入は安定してるかもしれないけど、心の安定は無いよ」

「そうかなぁ。確かにお前は銀行員時代には、帰っても疲れ切った顔をしてたよ。でも、今の会社は違うんだろ?(航平たちが田植えの手伝いに来たことを思い出す)遠いところからわざわざやって来てくれて、自ら泥だらけになって田植え手伝ってくれた。面白い、良い会社だよ。お前は今のままのお前でいいんだ。立派なサラリーマンだ」

殿村「でも……俺は親父に何の恩返しもできなかった」

「元気でやってることが、恩返しってもんだ」

ここはウルッときたね。

いいお父さんじゃないか。

 

殿村の妻の咲子(工藤夕貴)

2人の姿を見て米農家も悪くないと

考えるようになっていた。

 

夕闇の中、

親父の姿が無くて心配になり、

田んぼに向かった殿村が見たのは

今までありがとうという気持ちを込めて

田んぼに手を合わせて感謝する父の姿だった。

ここで稲刈りをする父の姿が回想シーンになり、

BGMに中島みゆきの

「ヘッドライト・テールライト」が流れる。

完全に『プロジェクトX』

 

 

 

CM明けに

悪党4人の会話。

これでWIN-WIN-WIN-WINって

ちょっと笑ってしまった。

 

 

佃製作所では

論文を社員総出で調べている。

何を調べているかはまだ秘密。

 

航平の家では利菜(土屋太凰)

ロケット事業への不安を口にする。

2人が「技術者」と言う度に

噛まないか心配になった。

利菜「挫折したかもしれないけど、パパは立派な技術者だよ。尊敬すべき研究者だと思う」

論文を見て

「大学の頃たくさん読んだんだけどなぁ」

これが伏線になる。

 

 

伊丹たちが末長と切って

神谷に弁護を依頼する。

神谷は勝算を見つけていた。

島津が「以前から知られている技術の応用」

だと思ったのは、

その元になる論文を見た記憶があったから。

 

それは島津の母校

東京技術大学の書庫にあった。

25年前にここの大学院生が書いていて

世には出ていないもの。

つまり島津の開発した「T2」は

ケーマシナリーの特許を侵害したが

その副変速機の構造は

この論文が先にあるため、

“ケーマシナリーの特許自体が認められない”

無効にすることができるのだ!

 

大学時代に読んだ論文だと気づいたのは

利菜のおかげ。

えらいぞ太凰ちゃん。

論文探しを

何気に軽部も手伝ってるやん。

 

それな。

今日は全く本業の仕事してないよ。

 

 

 

殿村は迷っていた。

会社を辞めて農家を継ぐことを

妻・咲子に話し、

「一緒にやらないか?」と誘う。

すると咲子は……。

咲子「あたしはやらない。米作りって簡単じゃないでしょ?うまくいかなかった時、あたしが働いていれば何とかなるから。あなたは今まで20年、銀行で頑張って、佃製作所でも苦労しながらやって来た。すっごく感謝してる。だから反対はしない。やってみれば?」

今日はもう涙腺がやばい。

 

 

東京に戻った殿村は

正式に会社を辞めることを

航平に告げる。

 

父が田んぼのことで

毎日必死になってる姿を見て

自分が佃製作所に来た頃のことを

思い出したと言う。

殿村「あの頃の佃製作所は、銀行に裏切られ、特許侵害で訴えられ、無理な要求を突き付けられて、救いようの無い状況でした。それでも会社を信じ、頭を下げて回る営業マンがいて、成功を信じ、決して妥協しない技術者がいて……そんな社員を信じ、夢見ることを止めない社長が居た。信じられないような毎日でした。でも、そんな会社で過ごせたからこそ、私のような者でもものづくりの楽しさを知ることができたんだと思います。ずっと銀行員のままだったら、田んぼを継ぐことなんて思いもしなかった。親父の米作りに対する情熱のかけらも理解できなかった。何が1番大切なものか、教えてくれたのは社長です。ありがとうございました」

そうなんだよ。

殿さんは最初、

この会社に「出向」で来た。

自分の意思で入ったわけじゃない。

だから最初は冷たい態度だった。

それが航平の情熱を見て

みんなでピンチを乗り越えて

考え方が変化する。

そして自らここに残りたいと言って

銀行を辞めて佃製作所に来てくれた。

 

殿村「ここで、みなさんと一緒に過ごせた時間は、私にとってかけがえのない宝物です。ただ、こんな大事な時に、会社を辞める、そう決心したことは本当に心苦しく、申し訳ありません」

航平「殿……、昔ナカシマ工業から訴えられて、俺が社長を辞めようとした時のこと、覚えてるか?」

殿村「はい。もちろんです」

2人の目から自然と涙が……。

 

あの時の回想。

殿村「社長!あなたは夢に愛されている。だから!逃げちゃいけない。佃製作所は、良い会社です!だから、なんとしても守りたい。……守りたいんだ」

これは絶対泣くシーン。

 

航平「あの時、殿がいてくれなかったら、今の佃製作所は無かった。殿には感謝しかない。佃製作所を救ってくれた恩人だ。だから今度は、今度は俺に、お前の背中を押させてくれよ」

殿村「ありがとうございます。ただ、この裁判だけはみんなと一緒に最後まで戦わせてください」

航平「もちろんだ。絶対に勝とう!」

去り際の殿村に航平が一言。

「殿……よく決めた。よく決めたな、殿」

 

航平は殿村が

ずっと苦しんでいるのを知っていた。

本気で悩んで決めた決断だからこそ

簡単に止めることはできない。

背中を押してやることが大事だと

航平は思ったんだろう。

もう今日は泣きすぎてつらいけど

RCC(中国放送)はこのいい場面で

交通情報のテロップが入ったんだよなぁ。

感動台無しになったわRCC。

 

 

 

最後にまた不穏な空気。

証拠が足りないらしい。

今のままでは負けてしまう!?

じゃあいったいどうすれば……。

 

 

 

 

 

次回で「ゴースト編」が終了。

裁判がメインになるけど、

尺が余ってるので

オリジナル展開もありそう。