もう一度、逢いたい。話したい。

『オーロラの彼方へ』

[Frequency]

<2000年>アメリカ映画

 

 

<あらすじ>

1999年、ニューヨークにオーロラが発生したある日、ニューヨーク市警察の刑事ジョン・サリバン(ジム・カヴィーゼル)は、父の形見の無線機を発見し、ある男と交信することに成功する。その男はなんと、30年前に死んだ父フランク・サリバン(デニス・クエイド)であった。しかもその日は、消防士であった父が救助中に事故死する、まさに前日だったのである。ジョンは、なんとしても父を救おうと危険を訴えるが、フランクは突然息子だと言って来た相手を信じる気になれない。父親を救おうとしたその行動が、未来に起こらなかった連続殺人事件を生み出して思わぬ事態を招くことに……。時間との争いの中、はたして2人は未来を消し去りかねない犯行を阻止できるのか?

 

<スタッフ>

監督・製作 グレゴリー・ホブリット

脚本・製作 トビー・エメリッヒ

製作 ビル・キャラロ

    ハワード・W・コッチ・ジュニア

製作総指揮 ジャニス・ロバート・チャスキン

    リチャード・サバーステイン

    ロバート・シェイ

音楽 マイケル・ケイメン

主題歌 ガース・ブルックス「When You Come Back To Me, Again」

撮影 アラー・キヴィロ

編集 デヴィッド・ローゼンブルーム

 

<キャスト>

デニス・クエイド(フランク・サリバン)

ジム・カヴィーゼル(ジョン・サリバン)

エリザベス・ミッチェル(ジュリア・サリバン)

ダニエル・ヘンソン(子供のジョン)

アンドレ・ブラウアー(サッチ・デレオン)

ノア・エメリッヒ(ゴード・ハーシュ)

ショーン・ドイル(ジャック・シェパード)

メリッサ・エリコ(サマンサ・トーマス)

マリン・ヒンケル(シシー・クラーク)

ピーター・マクニール(ブッチ・フォスター)

 

 

感想

消防士の父フランクは正義感が強く

人命救助のためなら無茶もする男で

30年前に倉庫の火災事故で

脱出できずに殉職した。

そして1999年10月のニューヨーク。

父が死んだ時と同じように

30年振りの異常気象でオーロラが観測された頃、

フランクの息子ジョンはふとした偶然から

家の物置にしまってあった

アマチュア無線機を発見する。

昔、父がよく使っていたことを思い出し

懐かしさで適当にいじっていると

誰かと交信することができた。

 

その男の名前が

フランク・サリバンと聞いて驚く。

近くで「チビ隊長(チーフ)」という

昔の自分のあだ名が聞こえる。

男のそばにいる6歳のジョンが

30年前の自分なのだ。

過去と未来が繋がっていることを確信したジョンは

フランクが明日の火災現場で死亡することを伝える。

そんな不思議な話は信じられないと

フランクは聞く耳を持たず無線を切ろうとする。

 

野球好きの父にメッツの試合結果を教え、

「別の脱出ルートを通れ」となんとか伝えた。

翌日、ジョンの言った通りの場所で火災が起こり

ジョンの言った通りの試合結果に動揺するフランク。

そして脱出する時、

フランクは別のルートで脱出すると

生きて戻ることができた。

 

通信した相手が

本物の息子だとわかったフランクは

その夜ジョンと語らい合う。

死んだはずの父と再び話ができて

ジョンは涙が止まらなかった。

 

その夜

ジョンは誰かの葬式に出て

幼い自分が泣いている夢を見た。

翌日、ジョンの周りで不思議な事が起こる。

母に電話しても連絡が通じない。

嫌な予感がして事件の記事を見ると……

30年前に終わったはずの

「ナイチンゲール殺人事件」の被害者が

3人から10人に増えており、

自分の母が犠牲者の1人になっていた!

 

このままでは母が殺されてしまう。

現在までにわかっている情報を

30年前の父に教えて

過去と現在の両方から

犯人の正体を探ろうとするが

通信がいつまでできるのかわからない。

刻一刻と迫るタイムリミットまでに

果たして犯人を捕まえられるのか?

というSFファンタジーサスペンス。

 

 

一応タイムトラベルものだが

未来の人間が過去に行くのではなくて

過去と無線で通信するという

声のタイムトラベル。

過去と未来で強力しながら

殺人犯を追いつめていく展開は熱い。

 

ミステリーのトリックでは

指紋の付いたサイフの

過去から未来への受け渡し方法は

予想外で素晴らしかった。

 

最初の山場が終わって

死ぬはずだった父親が助かり、

その後

親子と無線を通じて会話を交わすシーンは

涙なしには見られない。

この時点でクライマックスなのに

その後二転三転するサスペンスがあり

ラストは「そうきたか!」と納得。

またここでも泣きました。

これはもう10点をつけるしかない。

 

正直ここまで素晴らしい映画だと思わなかった。

パッケージがあまりにもB級感があって

もったいないと思う。

父と息子の絆を描いた

まさに隠れた名作!

死ぬまでに必ず観て欲しい映画です。

 

★★★★☆ 犯人の意外性

★★☆☆☆ 犯行トリック

★★★★★ 物語の面白さ

★★★★★ 伏線の巧妙さ

★★★★★ どんでん返し

 

笑える度 △

ホラー度 -

エッチ度 -

泣ける度 ◎

 

評価(10点満点)

 10点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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※ここからネタバレあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1分でわかるネタバレ

○被害者 ---●犯人 ---動機【凶器】

メアリー・フィネリ ---●ジャック・シェパード ---憎悪【絞殺:ロープ】

サンドラ・ムーア ---●ジャック・シェパード ---憎悪【絞殺:ロープ】

パティ・ライアン ---●ジャック・シェパード ---憎悪【絞殺:ロープ】

④(歴史改変で助かる)キャリー・レイノルズ ---●ジャック・シェパード ---憎悪【絞殺:ロープ】

シシー・クラーク ---●ジャック・シェパード ---憎悪【絞殺:ロープ】

⑥⑦⑧⑨⑩のいずれかでジュリア・サリバン(他は不明) ---●ジャック・シェパード

 

ジャックの母 ---●ジャック・シェパード ---憎悪【不明】

 

<結末>

ナイチンゲール殺人事件を防ごうと

被害者の周辺に近づきすぎて

フランクが容疑者にされてしまう。

犯人が警官のジャック・シェパードだと

突き止めたジョンと協力して

なんとかジャックを追いつめる。

川で格闘の末

フランクは生き残ったが

ジャックの死体は見つからなかった。

 

その夜

フランクは壊れた無線機を修理して

事件が解決したことを伝えたが

その直後、

現在と過去で同時に

生きていたジャックの襲撃に遭う。

絶体絶命のジョンのピンチに銃声が轟き、

ジャックが射殺された。

そこにいたのは年老いたフランクだった。

 

新しい歴史では

フランクは肺ガンで死んだが

彼はタバコを辞めて

30年後も生きている未来に変わったのだ。

殺人事件の犯人がいなくなり

妻も殺されずに事件は幕を閉じた。

 

 

どんでん返し&伏線解説

この映画のどんでん返しは

30年後もフランクが生きていたことだ。

 

30年前に火災事故で死亡した

最初の歴史があり、

過去を変えたことで

10年前に肺ガンで死亡したという

新しい歴史に塗り替わった。

30年後にも出てこないから

視聴者は

「ああ結局フランクは死ぬんだな」と思わされる。

実際に最後のジャックの襲撃までは

10年前にフランクは肺ガンで死ぬ運命だった。

 

ジャックとの戦いで

30年前のジャックの右手を吹き飛ばしたことで

現在のジャックの右手が失くなり

押さえこまれていたジョンが助かる。

①そして部屋の中の様子が

変化して明かりが点く。

これはジョンの家庭内でも

何か変化があったことを意味している。

実はあの襲撃の後で

「家族を守りたい」と決意した彼は

肺ガンの原因のタバコを辞めてしまった。

そのおかげで

30年後も生きている歴史に塗り替わり

ジョンのピンチに駆けつけることができたのだ。

 

父と息子が涙ながらに会話するシーンに

何気ない伏線がある。

 

肺ガンで死亡することを

知っているジョンは

タバコを辞めたら?と忠告した

父は意固地になって

タバコは辞めたくないと言った。

息子は父に少しでも長生きしてほしかったが

趣味や嗜好はすぐに変えられないから

まあ仕方ないかとあきらめていた。

結局この時の忠告が最後に活かされる。

 

あの襲撃の少し前の

無線機を修理する場面で

差し出されたタバコを

くしゃくしゃに丸めて捨ててしまったのが

フランクの決意の表れだ。

 

過去の行動が未来に影響する伏線が

最初に出てくるのは

ヒビ割れたガラス窓。

未来で割れてなかったのに

過去でぶつかったためにガラスにヒビが入る。

次に出てくるのが

机の焦げた痕。

タバコで焦がした跡が急に現れて

過去の出来事が

現在に影響を及ぼすことに気づく。

 

そこで過去を変えるために

父を救おうとするジョン。

火災のあった倉庫は

別の道を通ったら助かったはずだと教える。

この言葉を信じたおかげで

フランクは生きて戻ることができた。

 

犯人のジャック・シェパードは

最初の歴史では

ジョンが訪ねた家で

死亡した警官として登場している。

 

何か困難なことがあったら

「ガッツと根性だ」と言うのが

父の口癖だった。

物語の重要な場面で

逆に息子のジョンから

「ガッツと根性」の話が出て

父親の方が励まされる。

 

事件以外の伏線では

最初の歴史で

ジョンの親友ゴードが

YAHOOの株を買っておかなかったことで

後悔していたので

⑨ジョンは少年時代のゴードに

「YAHOO」という魔法の言葉を覚えておけ

刷り込んでおいた。

その結果、

ゴードはYAHOO株で

ベンツを買うぐらい金持ちになっている。

ボールがライトに当たったけど

「ありがとう」と笑っていたのは

そもそもジョンとフランクのおかげで

儲けさせてもらったからです。

ここはクスッと笑えるシーンですね。

 

 

歴史改変の回数

過去が変わると未来も変わる。

では何回歴史が塗り替わったのか?

イレギュラーなことが起こることで

歴史が変化する。

ジョンが過去に干渉することがその主な原因。

 

【0】最初の歴史は

フランク---10月12日の火災現場で死亡

ジュリア---生きている

ジャック---医療ミスで死亡

 

【1】ささいなことだが

ジョンと無線で話した後で

ガラスにぶつかってヒビが入った。

 

【2】ジョンと無線で話している時に

机を焦がして焦げ跡がつく

 

【3】フランクが火事で生還する

フランク---1989年に肺ガンで死亡

ジョンとフランクが無線で会話した場面は家族全員無事

まだジャックは死亡のまま

 

【4】フランクが病院に行く。ジュリアが医療ミスを止める

ジュリア---殺人事件で死亡

ジャック---生き残って殺人を継続

サマンサ---ジョンと恋人じゃなくなっている

 

【5】フランクがキャリー・レイノルズを引きとめる

C・レイノルズ---生き残る

 

【6】ゴードに「YAHOO」を教える

ゴード---YAHOOの株で儲ける未来

 

【7】フランクが容疑者として連行される

フランク---容疑者の新聞記事に変わる

 

【8】フランクがジャックを川に沈める

フランク---容疑が晴れる

ジャック---生死不明

まだジュリアは生き還らず

 

【9】フランクがジャックの右手を吹き飛ばす

ジャック---右手を失う

 

【10】フランクがタバコを辞める決意をする

フランク---30年後も生き残る

そして現在のジャックを射殺する

ジュリア---生き残る

 

それまでの過程で

サマンサ---ジョンと恋人に戻る

 

 

過去から未来への受け渡し

個人的に最も上手いなと感心したのが

犯人の指紋がついた財布を

過去から未来に渡す方法。

 

フランクが襲われて

財布から免許証を抜かれた。

この財布には

犯人の指紋がついているはず。

これを未来の指紋鑑定で

犯人を割り出したい。

さてどうする?

 

ここでジョンがフランクに指示を出す。

「その財布を重ねたビニール袋で

しっかり包んで、

30年間誰にも

見つからない場所に隠して」と。

ダイニングの出窓の収納庫の床に

1枚板が外れる箇所があって

そこに財布を入れる。

30年後のジョンが同じ場所を調べると

ちゃんと財布が残っていた!

 

この指紋から

真犯人ジャック・シェパードに辿り着きます。

このアイディアは秀逸だった。

ジョンが「それをぼくに届けて」と言い出した時は

どういう意味なのかと思ったよ。

本当に財布が届いて

フランクが「ワーオ」と驚いたが

俺も同じく驚いた(笑)

 

 

よくある疑問

Q,どうしてオーロラで過去と通信できるの?

 

それがこの作品の一番面白い設定。

フィクションですから

真面目に考えすぎないように。

 

この物語の中では

「オーロラが見えている時間だけ

過去に繋がっている」ようです。

ジョンがフランクに

明日バクストンの倉庫に行かないでと

訴える場面で急に電波が悪くなった。

これは雨が降ってきて

オーロラが消えたから通信ができなくなりました。

(フランクが通信を切ったわけではない)

 

Q,無線機の「W2QYV」とか「CQ15」って何?

 

Wikipediaに説明があります。

“「CQ15」とは、波長が15mの周波数帯で他の無線局に対し一斉呼び出しをする際の無線用語である。実際の父親のコールサインは「CQ15」ではなく「W2QYV」。 使用されていた無線機はヒースキット(Heathkit)製のSB-301型受信機である。受信機であるから、本来は映画の場面のようにマイクを使用して交信することはできない。”

ちなみにアマチュア無線を「ハム」と呼ぶのは

amateur(アマチュア)の最初の2文字をとり

発音しやすいようにhをつけたものとか、
「大根役者」のことを英語で

hamと言うことから……など諸説ある。

 

Q,フランクのとった行動の何がいけなくて

未来が変わって殺人事件が起きたのか?

 

それはジャックが生きのびたからです。

実は最初の歴史では

ナイチンゲール殺人の犯人

ジャック・シェパードは死んでいます。

1999年に白骨死体が見つかった時、

近所に聞きこみに行って

ジャックの父が経営していた食堂で

ジャックが亡くなったことを教えてもらう。

ナイチンゲール殺人事件の

3人目を殺した後、

ジャックは何らかの事故に遭い

病院に緊急搬送されて

点滴の医療ミスで死亡した。

そのために事件は3人で終わっている。

 

1969年10月12日。

フランクは助かった日の夜遅くに

病院を訪ねて妻の顔を見に行きました。

前の歴史ではフランクが死亡したため

サッチが呼びに来て

ジュリアは病院に残っていなかった。

しかしフランクが生きていたので

この時間まで病院に残っていた。

 

この時

点滴を受けていた患者を覚えていますか?

⑩ジュリアがフランクに会った時

この点滴を見て駆けつけて、

「このままでは死ぬわよ」と

担当の医者を叱り、

あわてて点滴を外しました。

※ベナゼプリルと

ベナドリルを混ぜると死に至るらしい。

そのために

本来起こっていたはずの

医療ミスが起こらない未来に

変わってしまったのです。

つまり死んでいたジャックが

生き残ってしまった……。

フランクがまずい行動をしたわけじゃなくて

火災で生きていたこと自体が

ジュリアの行動を変化させてしまい

最初の歴史を変えてしまった。

フランクのミスを強いてあげるなら

医療ミスに気づく位置に

ジュリアを呼び出してしまったことでしょうか。

 

Q、息子が父親を信じさせる方法が

「野球の結果を教える」ことで成功したけど

そんなに都合よく試合結果を覚えていないでしょ。

 

これはスポーツ好きあるある。

印象的な試合は誰が打って勝ったとか

誰がミスして負けたとか

強烈に印象に残っているものです。

 

とくにメッツがワールドシリーズを制した

1969年はこの年から東西二地区制になり、

毎年最下位に低迷して

お荷物球団とまで言われたメッツが

予想外の快進撃を見せ

「ミラクル・メッツ」と話題になり

球団創設8年目にして初優勝したので

地元のファンにとって

これほど記憶に残る試合は他にないんですよ。

時代設定が上手い。

 

Q,最初の方でジュリアのネックレスが

意味ありげに映るんだけど何の意味が?

葬儀のシーンでこのネックレスが落下して

誰の葬儀かを視聴者に示唆しています。

ほとんどの人は見当つくでしょうが……。

 

Q,ジャックの犯行の動機は?

 

ジャックの母親は看護婦でした。

しかし何者かに殺された。

当時警官だったジャックは

犯人を見つけようと躍起になって探したが

結局犯人を見つけられらなかった。

……というのが表向き。

 

実はジャックが母親を殺している。

ナイチンゲール殺人とは手口を変えているため

ジャックの母は無関係だと思われた。

母への憎悪が「看護婦」への憎悪となって

次々と看護婦を殺していったということだろう。

 

Q,ラストは唯一矛盾してますよね?
犯人は最終的に1969年の時点で

父親に射殺されているか、

逮捕されて死刑か終身刑になってるはずなのに

1999年の最後の最後で

あの場所に存在してるはずがありませんよね?
ってことで、ラストは犯人が自然消滅するってのが

矛盾のない終わり方のはずなんですが、
フランクにあれをさせたいために、

ラストだけ設定に無理があったように思います。

 

1969年のジャックは射殺されていません。

右手を吹き飛ばされて外に逃げて行きました。

1999年のジャックが消えなかったということは

逃亡したジャックが1999年まで

捕まらずに生きているということです。

 

最初の歴史では医療ミスで

死亡したジャックですが、

2番目の歴史では

汚職事件に巻き込まれて警察を辞め

1999年当時は私立探偵をしていました。

あの夜にフランクを襲って

逃げたことで3度目の歴史になり

指名手配犯として

逃亡する未来になっていたのでしょう。

 

Q,でも不思議なのは

1969年に犯人の手を撃ったなら

1999年の犯人の手が

途中までまだあるのはおかしい。

これは矛盾してないか?

 

これはどの時点で

歴史が塗り変わったか?を

見極めないと難しい問題です。

 

あの夜にジャックが襲撃して

手を撃つという歴史に塗り替わったが

本来はジャックが襲撃して来なかった

という歴史で動いているので

当然1996年も手はあります。

襲撃自体がイレギュラーなことだった。

 

Q,結局ジョンはサマンサと上手くいったの?

 

ラストの野球シーンで

ジョンに子供がいて

サマンサがカメラで写真を撮っています。

あの野球シーンは

1999年のジャック襲撃の直後か

それともずっと後なのかは不明ですが

どうやら2人はよりを戻して結婚したらしい。

(2度目の歴史ではあかの他人でしたが)

 

ジョンがサマンサと別れた原因は

ジョンが「変わらなかったから」だと

サマンサは言っています。

ジョンは「変わりたくても変われなかった」と答える。

何か悪い癖があったのでしょうか。

それを止めて欲しかったが

この時のジョンはできなかった。

最初の歴史では2人はこのまま別れました。

 

しかし30年後もフランクが生きている

新しい歴史では

ジョンも変わることができました。

⑪それは父がタバコを辞めて

家族のことを考えてくれたからです。

これに考えを改めたジョンは

自分も変わらなくてはと思い、

サマンサと仲直りして結婚しました。

今は幸せな生活を送っているようです。

 

 

隠れた傑作

まずなんといってもストーリーが素晴らしい。

タイムトラベルものの

醍醐味である伏線の回収も上手い。

そしてキャラクターが立っている。

 

熱血漢で無茶ばかりして

大好きな野球のことに目が無くて

大きな子供みたいな父親。

そんな父親が大好きだった息子。

 

ジョンが父の死を救った夜、

もう二度と心配かけないと誓うフランク。

そして2人は語らい合う。

今いくつになったのか?

結婚したのか?

野球選手にはならなかったのか?

今何してるんだ?……と。

大好きな野球のこと。

便利な携帯電話ができること。

タバコは辞めたほうがいいこと。

母さんを愛していること----。

 

そろそろ通信を切らなきゃいけないが、

切ったらまた話せるかどうかわからない。

別れ際に父が言う。

「お前を愛している」と。

息子も言う。

「僕も父さんを愛してるよ。

ずっと話したかったんだ。」

この親子の絆に涙腺崩壊しました。

 

そしてラストは

みんなで楽しく野球をするシーンに

過去の思い出が重なり、

BGMにガース・ブルックスの曲が流れる。

これはもう反則でしょう(笑)

 

■Garth Brooks

『When you come back to me again』

 

隠れた傑作だと評しましたが

俺の中では生涯見た映画の

ベスト1くらいの大傑作です。

この映画に出会えてよかった!

 

 

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