2015年。
俺が読んだ本の数は43冊だった。

目標の月に4冊が
12ヶ月が4×12=48冊とすると、
5冊も足りていない。

繁忙期は忙しいので
毎週1冊すら読めないし、
とくに12月はサンフレが
CS優勝&CWCで
ずっとテレビ中継を観ては
録画も何度も観たし、
ドラマ「下町ロケット」に
はまってしまったのも影響した。

言い訳はやめておこう。
読める時間はあったが
疲れて眠すぎて
読めなかった・・・
もう歳だ。

そんな43冊の内訳は、
ミステリーがほとんどだが、
恋愛小説も少し入っているし、
スポーツものもある。
ミステリーだけの
偏ったバカとは違って
幅広いジャンルを制覇するのが
俺のやり方なのだ。

前置きが長くなったが
今年俺が読んで
10段階評価した作品を
高得点の順に振り返ってみよう。

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10点
(1作品)

『堕天使拷問刑』  
(飛鳥部勝則)2008年

堕天使拷問刑 (ハヤカワ・ミステリワールド)/早川書房

¥6,980
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★★★★★ 犯人の意外性
★★★★☆ 犯行トリック
★★★★★ 物語の面白さ
★★★★★ 伏線の巧妙さ
★★★★★ どんでん返し

笑える度 △
ホラー度 ◎
エッチ度 △
泣ける度 〇

■初めて10点満点をつけたのが
この作品だけです。

ミステリーであり和風ホラーと
洋風ホラーの青春ジュヴナイル小説。
大胆なトリックと壮絶な殺人、
どんでん返しと感動が
全て詰め込んである
もの凄いミステリであった。

この作品に出会えて
本当によかった。

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9.5点
(2作品)

『ユダの窓』  
カーター・ディクスン(1938年)


ユダの窓 (創元推理文庫)/東京創元社

¥1,058
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★★★★★ 犯人の意外性
★★★★★ 犯行トリック
★★★★★ 物語の面白さ
★★★★☆ 伏線の巧妙さ
★★★☆☆ どんでん返し

笑える度 △
ホラー度 -
エッチ度 -
泣ける度 -

■カー先生の名作ミステリー。
有名なのですが、
なかなか手が出ず、
新訳でやっと読みました。

密室トリックもさることながら
法廷の緊張感が素晴らしい。
フーダニットも冴えわたっている。

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『黒百合』  
多島斗志之(2008年)

黒百合 (創元推理文庫)/東京創元社

¥713
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★★★★☆ 犯人の意外性
☆☆☆☆ 犯行トリック
★★★★★ 物語の面白さ
★★★★★ 伏線の巧妙さ
★★★★★ どんでん返し

笑える度 -
ホラー度 -
エッチ度 △
泣ける度 -

■これもマジで凄い。

一読で全てが理解できず、
何度も読んでやっと真相がわかった。
伏線とミスリードの多さが
半端ない!

200ページくらいで
薄くて読みやすい。

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9点
(6作品)

『斜め屋敷の犯罪』  
島田荘司(1982年)


斜め屋敷の犯罪 改訂完全版 (講談社ノベルス)/講談社

¥972
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★★☆☆☆ 犯人の意外性
★★★★★ 犯行トリック
★★★★★ 物語の面白さ
★★★★☆ 伏線の巧妙さ
★★★★☆ どんでん返し

笑える度 △
ホラー度 △
エッチ度 -
泣ける度 -

■ハウダニット(どうやって殺したか)の傑作。
本格ミステリであり
バカミスでもある。

死ぬまで忘れられないトリック。

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『屍の命題』  
門前典之1997年『死の命題』2010年改題

屍(し)の命題 (ミステリー・リーグ)/原書房

¥1,944
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★★★☆☆ 犯人の意外性
★★★★★ 犯行トリック
★★★★★ 物語の面白さ
★★★★★ 伏線の巧妙さ
★★★★☆ どんでん返し

笑える度 △
ホラー度 △
エッチ度 -
泣ける度 -

■これもバカミス。
無茶苦茶な大技トリックが出て来る。

唖然・呆然の真相。
それでいて「上手い」と
思わせる見事な構成。
まさに怪作。

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『龍神池の小さな死体』  
梶龍雄(1979年)

龍神池の小さな死体 (1979年)/講談社

¥950
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★★★★★ 犯人の意外性
★★★☆☆ 犯行トリック
★★★★☆ 物語の面白さ
★★★★★ 伏線の巧妙さ
★★★★☆ どんでん返し

笑える度 -
ホラー度 -
エッチ度 -
泣ける度 -

■張りめぐらされた伏線の妙。

古くて読みにくいが、
骨太の本格ミステリー。
これが埋もれていてはいけない。

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『皇帝のかぎ煙草入れ』  
ジョン・ディクスン・カー(1942年)

皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)/東京創元社

¥799
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★★★★☆ 犯人の意外性
★★★★☆ 犯行トリック
★★★★★ 物語の面白さ
★★★★★ 伏線の巧妙さ
★★★★☆ どんでん返し

笑える度 -
ホラー度 -
エッチ度 -
泣ける度 -

■ディクスン・カーの傑作ミステリ。

タイトルの「かぎ煙草入れ」が
全ての鍵を握っている。
大胆な伏線も見事。
初心者にもおすすめできる。

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『死の相続』  
セオドア・ロスコー(1935年)

死の相続 (ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)/原書房

¥2,592
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★★★★☆ 犯人の意外性
★★★★★ 犯行トリック
★★★★★ 物語の面白さ
★★★☆☆ 伏線の巧妙さ
★★★★☆ どんでん返し

笑える度 -
ホラー度 ◎
エッチ度 -
泣ける度 -

■「隠れた傑作」とは
この作品のための言葉だろう。
全く無名の作者の最高傑作。

ゾンビが出て来る
ミステリーホラーであり、
あっと驚くラストの「仕掛け」まで
存分に楽しめる。

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『黄色い部屋の秘密』  
ガストン・ルルー(1907年)

黄色い部屋の秘密〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)/早川書房

¥1,058
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★★★★☆ 犯人の意外性
★★★★★ 犯行トリック
★★★★★ 物語の面白さ
★★★☆☆ 伏線の巧妙さ
★★★☆☆ どんでん返し

笑える度 -
ホラー度 -
エッチ度 -
泣ける度 -

■古典ミステリーの名作。
密室トリックは必見。
何度読んでも面白い。

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8.5点

『殉教カテリナ車輪』  
飛鳥部勝則(1998年)

殉教カテリナ車輪 (創元推理文庫)/東京創元社

¥799
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★★★☆☆ 犯人の意外性
★★★★★ 犯行トリック
★★★★☆ 物語の面白さ
★★★★★ 伏線の巧妙さ
★★★★☆ どんでん返し

笑える度 △
ホラー度 -
エッチ度 △
泣ける度 〇

■鮎川哲也賞の本作。
ダブル密室のトリックと
序盤の何気ない伏線が絶妙です。

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『星降り山荘の殺人』  
倉知淳(1996年)

星降り山荘の殺人 (講談社文庫)/講談社

¥812
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★★★★☆ 犯人の意外性
★★★☆☆ 犯行トリック
★★★★☆ 物語の面白さ
★★★★★ 伏線の巧妙さ
★★★★★ どんでん返し

笑える度 -
ホラー度 -
エッチ度 △
泣ける度 -

■フェアプレイでありながら、
騙される名作。
雪の山荘というシチュエーションが魅力。

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『占星術殺人事件』  
島田荘司(1981年)

占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社文庫)/講談社

¥905
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★★★★☆ 犯人の意外性
★★★★★ 犯行トリック
★★★★☆ 物語の面白さ
★★★★☆ 伏線の巧妙さ
★★★☆☆ どんでん返し

笑える度 -
ホラー度 -
エッチ度 △
泣ける度 △

■超有名な作品。
アゾートトリックは
パズル性と猟奇性の合わさった
優れたトリック。

御手洗潔と石岡くんの
やり取りも面白い。

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2015年は良い作品に
たくさんめぐり会えた。

10点はなかなか出ない
(というか出さない)が、
9点以上は傑作といっていい。
誰が読んでも楽しめると思う。

読書選びの参考にどうぞ。