ホテル側は最初、決して遅いとは言わない。
あなたは本日チェックアウトで間違いないでしょうか?と問いかけてくる。
10分後にと、いつものように苦し紛れの慣れた言い訳をして急ぐ。
5泊のショートステイだったが、スーツケースには5パターンのコーディネイトを詰め込んでいるから帰り仕度も苦労する。
東京にいる時の方がラフで気張ってない気もするし、身軽な出で立ちで旅した方が楽なことも知っていて、出発前に機内持ち込み可能なスーツケースサイズにするかどうか迷いはするが、ファッション人間としてのプライドが大きな重い方を選択してしまう。
ひとに言わせれば、誰もあんたなんか見てないわよ。と、陰の苦労を無視した言葉を投げかけてくるが、見てくれを意識しているということはまだまだ現役として通用している証拠なのです。
チェックアウト後、荷物を預けて、まずはバスティーユ近くの昨晩のレストラン Chez Paulと同じストリート rue de CharonneにあるSessun まで商品の交換に行く。
その後、地下鉄に乗り、シャトレ近くの rue de Rivoliで展示されているフランス人若手アーティストたちの作品を見に移動する。

おそらく、まったく無名のアーティストのタマゴたち

当然、名前もお金もないところからのスタートの雰囲気

一度6階まで階段で上り、各フロアの作品を見て行く。


平日だとほとんど人はやって来ていない気がするが、、、、、、

おそらく日本人は、誰も足を踏み入れていない空間なような気がする。

帰国前の時間をショッピングよりこちらを優先はしたが、、、、、

ローカル色に触れられて、ある意味ハッピーではあるが、残念ながら何かを感じさせてくれるレベルではないのかもしれない。

将来、ここから夢開き開花するかは誰にもわからないが、、、、、、

もちろんどの世界も厳しいが、やはり決してあきらめない、never give up の精神が大事な気がする。

小雨の降る中、会場を後にしてホテルに戻り、予約していたタクシーを待つ。
最近、パリ市内からシャルル・ド・ゴール空港までやたらと渋滞していて時間が掛かるから、成田には搭乗時間の1時間前到着が当たり前の私にとって、全く考えられない搭乗時間の3時間45分前にピックアップを予約している自分自身に驚く始末。
ドライバーが迎えに来て、ホテルのフロントのスタッフにセイ・グッバイ、これにておそらく今年最後のパリ滞在もほぼ終了となり、お別れの鐘が鳴ったようなしんみりとした気分にさせられた。
merci