初日の夜、巨大ホテル・ヴェネシアンの部屋の窓から見える夜景に、少し癒されながら眠りにつく。
翌朝、朝食の会場まで部屋から5分ほども掛かり、4000以上の部屋数を持つこのホテルで当然宿泊客も半端な人数ではなく、大きいがゆえの不便さを感じずにはいられない。
アジアの大国のひとたちが最近日本でも海外でも目立っているが、経済発展に伴って世界を飛び回っているのかもしれないが、ひとことマナーが悪すぎる。
とにかく大勢で大声で話すし、態度や食べ方など見ていて汚すぎる。
更に家族連れというか、子供を連れている夫婦を見かけるが、子供への意識は低く、公共の場でのマナーに対する意識も低いように感じてしまう。
特にアメリカで見かけるひとたちには、その傾向が強いよう感じるのは私のアメリカ嫌いのせいか?それとも気のせいか?
今回、melissaが出展しているマンダレイ・コンベンションセンターはストリップを南下したほぼ外れに存在していて、当然タクシーでの移動となるが、ホテルで乗る前に係りのスタッフに1ドル紙幣をチップとして、ほとんどの人が渡しているので、私も見習うわけではないが、郷に入れば郷にしたがい仕方なく?手渡す。
そして、タクシードライバーは色々な行き方を選択するが、メインのストリップ通りが渋滞だからだと、他の順路は遠回りなような気もしてしまう。
エキジビターのエントランスバッジをもらうのも一苦労で、やっとブースに着いた頃には疲れてしまう。
1日中会場に居るととにかく様々な容姿の人間を見かけるが、気になるオシャレ人間に出会える事はここラスベガスではほとんどありえない。
私から見れば不思議なコーディネイトを身をまとい、アメリカ独特のジャラジャラとさせたファッションで、もしかするとそれをオシャレな LAファッションと認識しているのかもしれないが、私にとってはまったく異物で、感性に響いて来ない。
どこかチープな雰囲気を感じてしまい、ヨーロッパの雰囲気との相違を感じてしまう。
日本から訪れているバイヤーもアメリカナイズされた、どこか異種の雰囲気をかもし出している。
ウエストコーストには特にアジア各国からの移民が多く居住していて、独特なコミュニティが存在しているようにも思うが、毎回そうだが馴染めないまま時間が過ぎて行く。
あえてこの国のファッションから私が学ぶ事はなさそうで、映画やテレビで言われているアメリカ特有のセレブが買ったとか、セレブが店に来ているとかがオシャレのバロメーターのようで、くだらないのひと言に尽きる。
セレブが着ていたモノと同じモノを欲しがる気持ちが理解出来ないし、セレブがセンスよくオシャレであるとは言い切れないはずだし、同じモノを着てオシャレになれる保証などどこにも存在しない。
結局、ブランド意識だけが優秀で、この現象を含めたアメリカ文化が日本にも上陸して、あらゆる方面に汚染されてしまっている。
個性など二の次で、我も我もとメディアなどから仕入れた情報に踊らされ、そして行列して皆が同じ方向に向かっている現象は、アメリカ文化の駄作の象徴と呼びたくなる。
何とか3泊でこの街から脱出を試みる?、展示会最終日に午後8時40分のフライトで LA経由でニューヨークに向かう。
が、この街でささやかではあるが、ちょっとだけ気持ちいい出来事もあった。
会場から空港までのタクシー待ちの途中、後ろに並んでいたアメリカ人のおじさんから相乗りしないかと声を掛けられる。
待ち時間話をしていると、本日オバマ大統領がここラスべガスに19時頃に到着予定だとかで、厳重警戒となり、もしかすると影響が出るかもしれないと教えてもらう。
出展者だった彼は、LAからもう少し北に行った町に住んでいるらしい。
さっぱりとした性格のひとで、料金メーター16ドルに対して、お互い10ドルずつの20ドルを渡して、ちゃんとレシートも2枚もらってくれて、気を付けてでセイ・グッバイ。
もう二度と会う事もないだろうが、こういうちょっとした出来事が海外滞在中の愉しみでもある。
年甲斐もなくあっかんべーでラスベガスから退散、不思議と待ち時間も苦になっていない。
そろそろ最初のフライトLAまでの搭乗時間となりました。
cheers.