THIS IS IT | Ready Steady Go!

Ready Steady Go!

Season Concept
   ~ London Eye ~

ANAの国際線フライトに搭乗すると、いの一番にチャンネルをあわせるANA MEETS ARTS / ショートフィルムコレクションの今回のプログラムの内容は残念ながら不発で、ちっぴり残念ではある。

アメリカ、ドイツ、日本の3本、どの作品も自分のお好みではなく、一応観る事は観たがすべて気分的にパス。

その代わりというか、おそらく世界中に激震が走った2009年6月に急逝したMichael Jackson / マイケル・ジャクソンの最後のライブ・ステージのリハーサルを捉えたドキュメンタリー、歌&ダンス、すべてに全力を捧げた彼の50年の音楽への歴史が垣間みれる『 THIS IS IT 』を観る。

説明ガイドには次のように書かれている。

音楽は国境を越え、世界中の人々にいろいろなメッセージを届けてくれます。

その素晴らしい音楽を生み出すアーティストたちの真の姿を知ることが出来る作品

名曲のうらにあるドラマ 『 THIS IS IT 』

今回ご紹介するマイケルジャクソンの作品名、その言葉の意味は『さあ、いよいよだよ』と、思いっきり期待を煽る時に使用される言葉なのですが、マイケルの作品に限らずミュージシャンたちを描く魅力にも通じる言葉です。

音楽というのは感じることにすべてがあり、それだけに多岐に渡った解釈が可能です。

聞くひとそれぞれが、自らのこころの風景に重ね合わせ、それぞれの感動を覚えるに違いありません。

しかし時に、優れた音楽というのは個人的な経験、感情を超えたところで、なにががスパークするゆな
衝撃を与え、心を揺さぶります。

この衝撃、感動を引き起こす力はいったいなんだろう?

そんな疑問と好奇心から、ひとりのミュージシャンを敬愛したひとも少なくないかと思いますが、ミュージシャンたちを描いた映画というのは、傑作、名曲といわれる音楽の裏にあるドラマ、力の源を『さあ、いよいよだよ』とばかり、赤裸々に語り、見せてくれるのです。

『マイケル・ジャクソン THIS IS IT 』では、ライブパフォーマンスに全身全霊をこめるマイケルの
一寸の隙もない、渾身のリハーサル風景の一部始終のステージドラマ。

マイケル・ジャクソンの最後のライブといわれ、2009年7月からロンドンO2アリーナでスタートし、全50公演を予定していた。

これまでにファッション的な部分を含めて特別には彼を意識してこなかった気がするが、映像で観るステージ上の彼の音楽に対するこだわり、照明、音声、美術、演出、ダンスパフォーマンスの細部にまで気を配り、一切の妥協を許さないプロとしての姿勢は、まさにキング・オブ・ポップと呼ばれ、ポップミュージック界のスーパースターであったことを再認識させられた。

アルバムThriller/スリラーからの第2弾シングルカット、83年のBillie Jean /ビリー・ジーンと第3弾シングルカット Beat It / ビート・イットの彼の歌声、リズム感、ダンスパフォーマンスに引き込まれて、胸が熱くなった。

今回の死因に付いても、これまでに数々流れた噂の真偽のほども、我々には想像もつかない世界の話。

50年という短い生涯ではあったが、世界中の人々の記憶に残る今世紀最大のエンターテイナーであったことを物語った感動の1時間50分のドラマであった気がする。


合掌