極寒のベルリンに到着後、待ち受けていたこととは、、、、、、
タクシーから降り、予約していたホテルのフロントで名前を告げると、一瞬対応した女性の目線がデスクのノートに落とされ、表情固く奥にいるマネージャーらしき男性の所に行き、何か話し始める。
そして、その男性が恐縮した表情で私に告げた言葉は、『 申し訳ありませんが、我々のミスによるオーバーブッキングにため、今晩あなたの部屋が用意出来ない。』と、、、、、、、、、
えっ、冗談でしょ、と思わず口にしてしまうほど驚き、夕方6時半になり気温も一段と下がはじめマイナス8度くらいのこの極寒のベルリンの街でまさか野宿はないでしょうが、別のホテルを用意したのでそちらに行って欲しいとの説明を受ける。
この情況に疲労度は更に増し、本当ならチェックイン後、温かいお風呂に浸かり、冷えきった身体を温めて、ドイツ生ビールで乾いたのどを潤そうと思っていた思惑は見事なまでに空振りしてしまう。
12月の予約の時点でベルリンのこの寒さを想定していたから、地下鉄の駅の真ん前のこのホテルを選択したわけだが、男性が告げた別のホテルはタクシーでここから5分ほどと言う。
地下鉄のラインも変わってしまい、明日からの展示会へのアクセスも不便だし、駅まで5分ほど歩かなくてはならず、この極寒のベルリンで5分の徒歩は耳が凍傷に会うほど寒いはずで、お得意の泣き落とし作戦で、3日間ホテルから展示会場までの片道タクシークーポンをせしめることに成功する。
いつまでも文句を言っても仕方がないので、タクシーを呼んでもらい、別のホテルに移動して、チェックインを告げる。
対応した女性が一瞬私の名前がないと言われ焦るが、隣りの男性が事情を理解していて、気を使ってくれた親切な対応でルーム704のカードキーをもらい、何とか事なきを得る。
旅のお供のアクシデントもこれまでに色々と経験して来たが、ロンドンのホテルといい、ベルリンのホテルといい、今回どうも運が宜しくなさそうな気もするが、部屋も綺麗で大きなバスタブ &キッチン付きと、最初に予約していた部屋がどうだったかは分からないが、もしかすると災い転じて福となしたのかも知れません。
ロンドンのホテルも最初の部屋が掃除がされてなくて、アップグレードしてもらえたし、考えようでは今年は運が良いのかもしれないと、調子良く現金な性格が顔をのぞかせる。
斜向かいにあるスーパーに食材の買い出しに出掛け、ピスタチオ、生ハム、チーズ、イチゴ、赤ワイン、そして近所のタイレストランで焼きそばをテイクアウェイして、雪積もる夜景を肴に初日の夜を満喫する。
ベルリンといえば、今年壁が崩壊して20周年のメモリアルイヤー。
南麻布の有栖川公園の向かいにあるドイツ大使館の壁に、崩壊の歴史の写真が展示されていた事を思い出す。
暖房が効いた部屋での冬のアルコールは、睡魔を呼び込む。
そろそろ明日の展示会のこともあり、この辺で大騒ぎしたベルリンの夜からお別れです。
cheers