正直言うと、旅なれている我々も、さすがに間違って逆方向の高速道路に入っていってしまった時は、真っ青で、ほぼあきらめの境地で白旗状態。
それが危機一髪、ぎりぎりの時間で搭乗券を入手して、その後はモーニングコーヒーまで美味しく頂く図々しさには、自分でも感心もするが、呆れもする。
先ほどまで青くなっていた心理状態から、さも何もなかったようにまさに起死回生へと、そして自然と表情がくずれる。
これまでに、わけありで乗り遅れたことも少なからずあるけれど、ブラジル滞在も3週間経過して、失敗は許されない瀬戸際。
無事にサンパウロ行きのフライトに搭乗して、空席が目立つフライトで1時間半ほどでサンパウロ到着。
日曜日の午前9時過ぎと人もまばらな閑散とした空港からタクシーで展示会場へ向かう。
午前10時からオープンと判を押したように時間ぴったしで、入場登録を終え、6月最終日、そしてブラジルでの最後の仕事。
午後5時まで体力の一滴も残っていないほど、力を振り絞り歩き回り、限界を感じてそろそろホテルにチェックインへと向かう。
今晩が最後のブラジルの夜となるが、時間が許す限り下着の洗濯に精を出し、この3週間の滞在を振り返れないほど、疲れきった体は、とにかく睡眠を要求しているみたいで、気がつけばそのまま爆睡へと。

翌朝6時に目覚め、荷物をまとめて、バルセロナ行きの準備に取りかかる。

3週間も滞在すれば、自然と荷物も増え、入りきるはずもない量にどうしたものかと苦悩するが、結局身軽になるため、捨てれるものは極力捨てて、やっと何とか完了。

これから、またまたまたまたまた2回乗り継いで15,6時間ほどのフライト移動でヨーロッパへと思うと、どうしても気が重くなるが、ひとり旅、気楽なところもあり、もう一度、気合いを入れ直す。

朝ご飯を食べて、11時にタクシーの予約をして、ゆっくりと3週間を振り返ると、過ぎてしまえばあっという間だったとも思うが、長い貴重な体験ばかりで、色んなひとにお世話になった。

海外滞在中、異文化の環境下、ちょとしたことで気分のアップダウンが起こりがちだが、ブラジルの空気感、蒼い空、そして見知らぬ人の親切心と温もりが忘れられない。

Obrigado & Tchau !