南米ブラジルと隣国アルゼンチンにまたがるイグアスの滝は、ブラジルでは1986年に世界遺産に登録された数知れず珍しい野生生物が生息する世界一の規模で貴重な存在。

地球環境問題がうたわれる中で、この数年の間に平地でいえば洪水と干ばつのような状況にみまわれ、観光客が近寄れないくらいの水量の年もあれば、滝にまったく水が流れていない寂しい光景もありと、地球の疲労が垣間みれる映像でした。
世界中には、世界遺産に登録されている場所が数多くありますが、ここブラジルにはイグアスの滝の他にも、1980年に登録されたミナス・ジェライス州の古都Ouro Preto/オウロ・プレトがあります。
私も2年前にベロ・オリゾンテに住む友人のファッションデザイナーMartielo Toredo/マルチェロ・トレドに案内されてここを訪れ、1179メートルの山間の町は傾斜のきつい石畳の道が多く、印象としては、ブラジル版の日本でいう古都京都・奈良の小型バージョンだった記憶があります。

過去ゴールデンラッシュで金鉱採掘のため、植民都市として栄え賑わった町は、黒い黄金の名にふさわしい輝かしい歴史があります。
ヨーロッパのバロック形式の建物や教会が点在して、まさに古都と呼ばれるにふさわしい街の風景は、未だに強いインパクトで心の奥に残っております。

そしてブラジルの首都ブラジリアは、標高1100メートルの未開の高原地帯に都市計画に基づいてブラジル人建築家Lusio Costa/ルシオ・コスタのデザインによって建設された。
人造湖であるパラノア湖のほとりに飛行機が羽根を広げた形をしており、飛行機の機首の部分に国会議事堂や行政庁舎、最高裁判所が並び、羽根の部分には高層住宅や各国の大使館がある、まさに未来型都市。
40年ほどで世界遺産に登録された異例中の異例、おそらく賛否両論ある中で、国会議事堂や大聖堂などの主要建造物のデザインは、もちろん満100歳になり、昨年再婚した想像するに未だ昼の生活も夜の生活も現役であろうすべての点で天才&鬼才Oscar Niemeyer/オスカー・ニーマイヤー。

このブラジリアのカテドラルのデザインの美しさは、次回必ず訪れてみたい世界遺産のひとつ。
過去3回のブラジル訪問で、必ず訪れようと心に決めていながら、仕事に追われ時間がなく実現していないリオから連絡船で20分、リオ・ニテロイ橋を渡れば車で10分のところに存在する1996年に建設されたオスカー・ニーマイヤーデザインの不時着した宇宙船のようなニテロイ美術館。

次回通算4回目のブラジル訪問の実現に向けて、日々仕事に勤しむ今日この頃。
ファッションビジネスで己の信念を貫き通し、その結果ご褒美に実現出来ればと今から胸は高まります。
All the best.