多い時は年に8回、1回旅経つと約2、3週間ほど2、3カ国に滞在し、年間トータルで海外にいる事は約4ヶ月ほどで1年のうちの3分の1を海外で過ごしている生活をかれこれ20年以上も繰り返して来ている。
出逢った人は数知れず、仲良くなったひとはもちろん、旅ならではのそのとき限りの短い出逢いのひとも大勢いますが、初対面でも人との出逢いは貴重な思い出です。
カフェでたまたま相席になり話が弾む楽しい人、
パブで自分が頼んだドリンクが珍しく見えて私にも味見させてと何の抵抗もなくすでに口をつけている同じグラスを平気で飲むことを頼んできた女性
バスから降りる時、手を差し出すヘルプを頼んできたおばあちゃん
どう見ても日本人のルックスの自分には道が分かりそうにないはずなのに訪ねてくるひと
飛行機でシャネルバッジをジャケットのラペルに付けているとあなたシャネルの人と話しかけてきたクルーの女性
空港の待合室で時間を持て余し話かけてくる人
展示会場で自分が着ているものに関心を示し、どこのものか聞いてくる人
展示会場で写真を撮らせて欲しいと言ってくるジャーナリストのひと
レストランで隣のテーブルの人の食べている料理を見つめ、それがどのメニューかを聞いても感じよく教えてくれる人
会話の面白味と重要性は、旅によって教えられて来た貴重な経験。
見ず知らずのひとから様々な元気をいただき、外国人特有の彼らの表情の豊かさと笑顔/スマイルには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
過去それなりに痛い目に遇ったことも事実ですが、その何十倍も何百倍もの貴重な体験下、自分の思考と感性にどれだけ刺激を与えてくれた旅が多かったことか、、、、、、
振り返れば、今、家の片隅にひっそりと置かれている存在となっているメタルケースは、ロンドンをベースにヨーロッパの各国、ここ数年は南米ブラジルまであしを伸ばし、通算おそらく150回を超える海外出張につき合ってくれたわけで、かなりダメージを受け、買い替えた方が安上がりとの指摘も無視して、2回ほどメンテナンス修理をしてでも使用したほど愛着があったが、今年に入り、痛みがひどく使用するには限界を超えて、残念ながら引退してしまった。
大事に大事に使ってきたが、空港のターンテーブルでの衝撃は想像を遥かに超えるハードさで、1回ごとに凹みやキズが目立ち始め、ダメージがあるところにテープを貼ってまで使っていたくらい愛着がありました。
このメタルケースには旅の歴史はもちろん、それにもまして誰にも分からない自分だけが知っているリアルなReady Steady Go! ISMファッションの歴史が刻み込まれているのです。
軽くて持ち運びが簡単な使い勝手が一番重要視される現在、それでもこの使い勝手がまったくヨロシクないメタルケースにこだわって使い続けた自分の頑固さにも素直に敬服?します。
普通なら買い替えのスーツケースは、使い勝手が良い軽量のニューモデルを選びそうなものですが、他人が呆れ返る重たくて運び辛い?同じメタルケースを、また買ってしまったのです。
まだピカピカな新しいメタルケースもすでに6回ほど旅に出ていますが、新人らしさはご覧の通り。
人も呆れる、ひょっとして人も羨む?、このこだわりはいったいどこから生まれて来たのか、人と違うことに生き甲斐を持つ、子供っぽい性格のせいかもしれません。
1月の旅の準備に追われる今日この頃、懐かしい旅の思い出いっぱいのメタルケースを見る度にしんみりとした哀愁が記憶によみがえります。
All the best.