パリ到着後、何しに来ているかというと仕事なわけで、当然というか仕事の話題にも少々、お付き合い下さい。
若干のタイムラグにはご勘弁頂いて、早速28日,29日の両日、展示会Tranoi Homme&Rendez Vousの2つの会場から実況でお届けしますが、解説者は残念ながらご指名は出来かねますので、必然的に辛口トークの後藤田が担当させて頂きますが、お気に召されなかった方は早々とご退散下さい。
それでは、お待ちかねの会場実況をスタートしましょう。
今回も日本人バイヤーは全体の来場数のパーセンテージから見てもかなり多く、ここはリトルTOKYOかと錯覚してしまうほどで、日本人嫌い?の後藤田でも話をするひともホンのわずか数名はいるのであって、更に顔が分かる人ももちろん何人かはいますが、まったくどこのどちらさんか分からない人たちがほとんどです。
ある人はこう言います。『それは後藤田さん世代交代で他は若い現役のピチピチバイヤーを送り込んでいるのだとか』
『でも、若干ではあるがルックス的には俺よりオッサンタイプもいるけれど』と言葉を返すと、『でも若いスタッフも同行しているではないですか』
そこに別の会社のスタッフ2名とセイハローとご挨拶ですが、10年以上前から知っているキャリア組のひとりが、『後藤田さん、僕今バイヤーやっていないんですよ』
彼も全然、自分よりは若いがそれでも返答は売り場に立っていないと状況が分かりづらくなっていて、最近若いのに任せがちとのことで、タイミング悪く火に油を注いだみたいになって後藤田意見はどうも孤立気味。
外国人とのコミュニケーションはまったく問題がないんですが、どうも日本人とはxxxxxxx.
3つの会場を行ったり来たりで会話から情報もちょっぴり入手して、合間合間で目に入って来る日本人の中で今回のコーディネートベスト1は、年の頃40歳代で若いスタッフを3人ほど引き連れて、短髪、顔グロでロールネックに白がベースで派手なプリント柄のダウンベスト、スリムジーンズ、先が尖ったヒールのブーツにおそらく有名ブランド?のボストンタイプのバッグの出で立ちは、まさにおたくは80年代の演歌歌手か?
今回もイタリーブランドの出展が多かったし、あるひとに言わすとレオン効果&かぶれのジェローラモスタイル崇拝ジャパニーズが増えているらしいです。
でも、絶対に日本人で着こなせる人はいません。
そのお方は、なぜだか分かりませんがまったく能面のような無表情で彼なりにポーズを取っていることから、後藤田以上のナルシスト?で対岸のおしゃれ自認人間かも知れませんが、小声で正直な感想を申し上げますとオタク完璧に気張り過ぎですよ。おしゃれはさり気なくエレガントにお願いしますで、『NO』のひとことで一丁上がりです。
他は、ほとんど若い日本人は相変わらずの黒が中心の同じコーディネートでパッとしません。
そういうお前はどうなんだとお怒りの方もいらっしゃるかと思いますので、失礼していつもの自慢話にお付き合い下さい。
展示会場から帰ろうとして入り口を出たところで、ある若いフランス人が写真を撮らせてくれと言ってくるではありませんか。
後藤田の返事はひとこと、『Yes sure』
彼はパリでスタイリストをやっているらしく、全身コーディネートと履いていたJOHN MOORE BY JOE CASELY HAYFORDのシューズのアップ2枚を撮って行きました。

別に20歳代で旬の若さでなくても、流行りものでコーディネートしていなくても、眼力を持ち合わせている人が見ればおしゃれとは何なのかが分かるのでしょう、きっと。
心の中で、お主なかなか出来るな、このスタイリストさんなかなかお目が高くてセンスが良いですね?と都合良くこっそり自画自賛。
一応名前と連絡先を聞いておくことも忘れずに。
過去、色んな海外展示会場などで写真のリクエストもそれなりに経験して、毎回ではないにしてもコーディネート&センスに関してだけですが、この時ほどファッションに携わっていて良かったと持論であるおしゃれはブランドではなく個性だと感じる時はありません。
トータル的なルックスではどうしても負けてしまうが、そこをセンスとコーディネート力で補って、少しでも日本人がヨーロッパ人に評価されていけば、オーダーをくれるからただ愛想よくしてくれるのではなく、同じ価値観&感性でビジネススマイル以外で真の道は開けて来るかも知れません。
毎回の大人げないナルシスト指数に閉口された方もいらっしゃるはずで、自分でも読み直して?マークかなで裏口からこっそり退散です。
おわびと言っちゃ何ですが、おととい、マレ地区のショールームを尋ねたときたまたま通りかかったウインドウにのんびり座り込むフレンチキャットで癒されて下さい。

一晩寝れば、また、おとなしめの後藤田にお目にかかれることと思います。
Cheers.