■第25回(天が望んだ男)の復習
大姫(南沙良)が死んで以降、頼朝(大泉洋)は毎晩、悪夢にうなされていた。
建久九年(1198)十二月二十七日、北条時政(坂東彌十郎)の娘婿・稲毛重成(村上誠基)が三年前に病没した妻・あき(尾碕真花)の追福のため、相模川に架けた橋の供養が行われ、頼朝も出席した。
りく(宮沢りえ)は権力に無関心で、のほほんとしている時政に苛立ちを募らせていた。
比企能員(佐藤二朗)の娘・せつ(山谷花純)が頼家(金子大地)の長男・一幡(佐野仁音)を産んだため、比企の力が北条を凌ぐのではないかと危ぶんでいたからである。
しかし、時政は娘婿の頼朝が健在な限り、北条の座は安泰だと、意に介さない。
御所に、頼家がせつや舅の能員夫妻とともに、一幡を連れて、やってくる。しかし、頼朝は初孫の一幡を抱こうとしない。悪夢を気にして、阿野全成(新納慎也)にいわれるがまま、縁起担ぎをしていたからである。
頼朝は能員に疑いの目を向け始めていた。鎌倉殿代行就任の一件では、範頼を唆したのは能員だという噂を耳にしたからである。義時(小栗旬)はその噂を流したのが父・時政だと知って呆れる。
頼家は我が子・一幡を産んだせつではなく、つつじ(北香那)という女を正妻に迎えたいと言い出すが、意外にも頼朝はそれを容認する。頼朝自身が能員に疑いを抱き始めていた上に、つつじの母が頼朝の叔父・源為朝(※1)の娘だと知ったからである。
相模川の橋供養には北条ファミリーが勢ぞろいしていた。グランパ時政、時政の後妻・りく、義時と比奈(堀田真由)の夫妻、義時の嫡男・頼時(坂口健太郎)、異母弟の時連(瀬戸康史)、同母妹の実衣(宮澤エマ)と阿野全成(新納慎也)の夫妻、手際よく会場を仕切る畠山重忠(中川大志)の妻は義時の異母妹・ちえ(福田愛依)であった。そして、施主の稲毛重成。
鎌倉殿頼朝と御台所(鎌倉殿の正妻)の政子(小池栄子)も臨席する。
頼朝は出掛けに、梶原景時(中村獅童)に声をかける。「じぶんに万が一のことがあれば、頼家のことを頼む」と。景時に我が子を託したのである。景時こそが、景時だけが若い頼家を輔弼し、守護しうる人物だと確信していたのだ。このシーンを見たとき、TBSが開局30周年記念番組として制作した『関ケ原』の名場面を思い出した。
以て六尺の孤を託すべし(もってりくせきのこをたくすべし)
加藤剛さん演じる石田三成が辰巳柳太郎さん演じる前田利家にいったセリフにでてくる言葉だ。秀吉の遺児・秀頼を守護する利家を三成が励ますために引いた故事だ。もともとは『論語』にある曽子の言葉で「(君子とは、死を間近にしたときに)若い我が子を託しうる(人物のことだ)」という意味だ。
頼朝は政子と義時に頼家の将来を託すようなことをいい、じぶん自身は鎌倉殿を頼家に譲って、隠居するといった。
橋供養の帰路、頼朝は馬上で意識を失い、崩れるように馬から落下した。
四年前の十二月、私自身が脳内出血で救急搬送されたときのことが蘇った。
※1)九州(鎮西)で大暴れしていたことから、「鎮西八郎」の名で知られた、伝説的な剛弓の武人。頼朝の父・義朝の異母弟。保元の乱では、兄・義朝や平清盛らと敵対して破れ、伊豆大島に流された。伊豆大島を逃れ、琉球に渡って、その子が舜天王統を開いたという伝説もある。
■「通称&年齢(数え)」つき配役表(敬称略)
〇義時をめぐる人びと 主人公・義時との関係
★江間「小四郎」義時(37):小栗旬 (本人)
江間「太郎」泰時(17):坂口健太郎 嫡男
比奈(-):堀田真由 正妻(比企氏)
★北条「四郎」時政(59):坂東彌十郎 実父
りく(-):宮沢りえ 継母(牧の方)
北条政範(11):● 義弟(りくの実子)
北条「五郎」時連(25):瀬戸康史 異母弟
実衣(-):宮澤エマ 実姉(阿波局)
「悪禅師」阿野全成(47):新納慎也 義兄
ちえ(-):福田愛依 異母妹 ※畠山重忠の妻
畠山「次郎」重忠(36):中川大志 義弟
稲毛重成(-):村上誠基 義弟
○鎌倉殿をめぐる人びと
源頼朝(53):大泉洋 義兄
北条政子(43):小池栄子 実姉
源頼家(18):金子大地 甥
千幡(8):● 甥 ※後の源実朝
一幡(3):佐野仁音
〇景時をめぐる人びと
★梶原「平三」景時(-):中村獅童
梶原「源太」景季(38):柾木玲弥
善児(-):梶原善 ※梶原景時の家来
〇比企一族
★比企「藤四郎」能員(-):佐藤二朗 ※比企尼の甥、猶子
道(-):堀内敬子 ※能員の妻
せつ(-):山谷花純 ※能員の娘(若狭局)
比企「藤内」朝宗(-):● ※比奈の父(義時の舅)
☆安達「藤九郎」盛長(62):野添義弘 ※比企尼の娘(長女)婿
〇三浦党の人びと
☆三浦「介」義澄(73):佐藤B作
三浦「平六」義村(-):山本耕史
「駿河次郎」泰村(-):● ※義村の次男
初(-):遠藤みのん ※後に金剛の妻となる矢部禅尼か?
佐原「十郎」義連(-):●
★和田「小太郎」義盛(53):横田栄司
岡崎「四郎」義実(88):たかお鷹
〇御家人たち
仁田「四郎」忠常(33):高岸宏行(ティモンディ)
土肥「次郎」実平(-):阿南健治
☆足立「右馬允」遠元(-):大野泰広
千葉「介」常胤(76):岡本信人
☆八田「四郎」知家(-):市原隼人
小山「小四郎」朝政(-):中村敦
結城「七郎」朝光(33):● ※小山朝政の弟
☆大江広元(52):栗原英雄 ※中原親能の弟か?
☆中原親能(57):川島潤哉
☆二階堂行政(-):野仲イサオ ※頼朝の從叔父
☆三善康信(60):小林隆 ※頼朝の乳母の甥
○宮廷の人びと
★後鳥羽天皇(20):尾上松也
丹後局(-):鈴木京香
土御門通親(51):関智一
九条兼実(51):田中直樹(ココリコ)
○その他の人びと
慈円(45):山寺宏一 ※九条兼実の実弟
運慶(-):相島一之
鶴丸(-):きづき
陳和卿(-):テイ龍進
※()内は頼朝死亡時(建久十年)の年齢
※「」内は通称等。●印はキャスト未定(または不明)
※★は義時とそのライバル(後半各パートのラスボス)になると思われる人物
※☆は13人の宿老(義時とそのライバルをのぞく)
※登場し(てい)ない人物も含まれています(期待値込)