2024大河『光る君へ』がいよいよ明日スタートする。前作の2023大河『どうする家康』が人気の戦国大河でありながら、あまりにもひどい出来(幼稚な脚本と演出)であったため、不安と期待が入り混じってはいたが、貴族社会を描く平安大河は初めてとあって、徐々に期待も膨らんでくる。

 おそらくチャンバラ要素はほとんどないだろうし、平安貴族という素材も従来の傾向からは不人気そうなことから、視聴率的には苦戦するかもしれないが、個人的には安直なチャンバラシーンにはむしろ辟易することが多いので、じっくりストーリーと向き合えて、かえって楽しめるかもしれないとも思う。

 

 オリジナル脚本とのこと。『源氏物語』を劇中劇にはしないということらしいので、かわりに原作扱いになるのは柄本佑さん演じる道長の日記『御堂関白記』や、この時代を描いた歴史物語の『大鏡』や『栄花物語』、『紫式部日記』などになるのだろうか。

 この機会に吉高由里子さんが演じる紫式部の『源氏物語』(与謝野晶子現代語訳。青空文庫)を読んでみるのもいいかも知れない。

 関連番組を見ている限りでは前作とは違ってやっつけ感もなく、とても丁寧に取り組んでいるように感じられる。初回(明日)の放送が以後の視聴率にも大きく影響してくるだろう。期待して待ちたい。