スタッフの弥生です。
きのう書いた岩手県大槌町の防災設備に関するワークショップ を読んで下さった方から、
減災って何?防災と違うの?( ・ω・)
とご質問がありました。
防災と減災の違いをまとめてみます。
防災は、災害を未然に防ぐための取り組みです。
行政が行っている防災対策は、想定される災害ごとに地域の危険度や弱点を洗い出し、順番に対策を講じるというもの。
危険度は安全を示す「1」から危険を表す「5」まで5段階あります。
防災の基本的な考え方は、被害ゼロを目指しまんべんなく対策を立てておくというものです。
分かりやすい例としては、地理的に津波・高潮危険度が高いところには防波堤を築く、ここ数年の都市部のように、ゲリラ豪雨で浸水・内水危険度が高いことが分かったところにはハザードマップの整備や観測体制を強化する、などがあります。
弱点ごとに対策を講じるのが防災の基本なのですが、この方法だけではとうてい間に合わず、いくら費用を投じても本来の意図である「災害を未然に防ぐ」ことは不可能だと思い知らされた大規模震災がありました。
それが阪神・淡路大震災です。
地域の防災力をいくら上げても、想定を上回る災害が起こる時は起こるし、被害を防ぐことはできないというのが阪神・淡路大震災で得た苦い教訓のひとつでした。
そこで生まれたのが減災です。
減災は、「被害を完全に防ぐことはできない」ということを前提に、安全を「確保」することに限られた資源や予算を集中的にかける考え方です。
安全の確保とは、例えば一般家屋で考える場合、崩壊を防ぐために家屋全体を強化するのではなく、寝室やリビングを補強し、人の安全を守り退路を絶たれないようにする、負傷しないように家具の転倒防止対策を施す、ガラスの飛散防止をするなどです。
災害対策というと、なんとなく行政が行うようなイメージですが、自分の身は自分で守るというのが基本的な考え方だと思います。
ただ、自助活動には限界があります。個人レベルの防災・減災ではどうにもできないような支援をバックアップするのが行政なのではないでしょうか。
行政のお金の使い道に首をかしげることもありますが、そこばかりに目をむけないで、自分にできることは自分でやるという考え方も大切だと思います。
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