闇のオペレーション 52 | 嵐好き・まるの ブログ

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まるです。

Over50の葉担櫻葉erです。
徒然におはなしを書き、投げ込んであります。
基本は読み手。
色々なブログに顔を出しては、叫ばせていただいております。

どうぞよろしくお願いいたします^ ^


尚輝はハンドルを両手で握り、
無言でまっすぐ前を見る。


夜露に濡れて輝く夜道は、
最初はまぶしいライトに囲まれた高速道路を走っていたが、
インターを降りると、 
どんどん街灯も少なくなり、
ただ、
ヘッドライトだけが行手を照らす。




「どこまで行くんだ。」



流石に数時間、車を走らされ、
口を開く。





「地の果て。
俺と地獄に堕ちよう。」



暗い夜道の中、
遠雷が微かに響く。


にこりともせずつぶやいた尚輝の言葉は、
真っ暗な車の中で、
不気味に響く。




「さ、ここだよ。」




ついた場所は、
舗装もしない道の突き当たりの山荘。

誰もいない山荘の鍵をがちゃりと開くと、
埃臭い部屋の中に俺を押し入れる。





「尚輝?」



俺を座らせて、
自分は俺の肩に手を当てて尚輝が微笑む。




「尚輝。
なんで、こんなとこに来たんだ?」



答えを聞いてもせんないことと知りながらも尋ねる。





「ごめん。創さん。

俺も、命を狙われてるからさ。
あの家から、
行方をくらます必要があったんだ。


ここなら、
誰も来ないから。」




慈悲のこもった瞳で俺を見下ろす。






「尚輝。今までありがとな。」




俺も最後の感謝を尚輝に捧げると、





「創さん。
愛してる。

せめて、俺の手で引導を渡したかったんだ。


でも、その前に。
俺を、
俺の体だけでも愛して。」



尚輝が俺の目の前で、
ゆっくりと服を脱ぎだした。






⭐︎つづく⭐︎