蛙始鳴(かわずはじめてなく)〜ハンゲショウ〜 | 嵐好き・まるの ブログ

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まるです。

Over50の葉担櫻葉erです。
徒然におはなしを書き、投げ込んであります。
基本は読み手。
色々なブログに顔を出しては、叫ばせていただいております。

どうぞよろしくお願いいたします^ ^


5月5日は、こどもの日だと思っていたけど、
暦の上では、
立夏。

夏が来た。



紫外線も含めて、
日差しはかなり強くなっている。

春の可憐な白がかった花びらはもう跡形もない。
周りの緑も濃くなり、
その緑に負けないような濃い色の花びらが、
そこにもここにも、
自らの美しさを誇るように咲き乱れる。


♫ほーほけきょけきょ♫

今までは、
息が持たず、
短くしか鳴くことのできなかった鶯が、
春を謳歌して、美しくあちらこちらで歌うように囀る。


全ての自然の恵みを受けて、
夏が来た。



「くふふ。
翔ちゃん。
柏餅。」



空高く舞い踊る鯉のぼりを、
縁側で見上げてると、

マサキがにっこりと、
柏餅に温かい緑茶を出してくる。


「ん!このお茶美味い。
なにこれ?」


マサキがにっこりと笑う。

「それは良かった。
初摘みの新茶もらったからね。

お出ししてみました。」


白い茶碗の中に、
綺麗な緑のお茶。


外の木々の綺麗な色と、
競い合うかのように美しい。


「マサキ。
こどもの日で、端午の節句なのに、
立夏って、なんか変な感じ。」



くふふ。
マサキが笑う。



「本当はね。
端午の節句は、6月14日だからね。

でも、
5月5日で決められてしまった端午の節句も、
立夏も、
運気が変わる日であり、
何かが始まる日。

こうやって、
よもぎや、菖蒲、新茶で厄を払って、
新しいものを呼び込むのはいい日なんだよ。」

嬉しそうなマサキな顔に、
俺もつられて嬉しくなる。




「かわずはじめてなく って言うんだってな。
七十二侯だと。」


「うん。」


マサキが、話を続ける。


「『お金が帰る(かえる)』『無事に帰る』って言うくらい、蛙も縁起のいい生き物だから。

今日は本当に開運日なんだよ。」



ぎゅ。


マサキが俺を抱き寄せる。

「翔ちゃん。
俺のとこに帰ってきてくれて、ありがとう。

そろそろ。
始まるよ。
変わってくるよ。

翔ちゃんのおかげで、
俺も変われた。
ありがとう。」



よく訳のわからないことを囁かれる。

「マサキ、どういうこ…」

聞こうとした瞬間に、

「くふふ。もう少しだよ?」

マサキがやっぱり訳のわからないことを言って、
俺の唇を自分の唇で口封じした。



⭐︎つづく⭐︎



本日。
始まりを意味する
端午の節句と、
立夏が重なる開運日。

まだまだ間に合いますよね♡

明日からの
みなさんとわたしが
いい日でありますように。
運が開けますように♡

心よりお祈りします!

今日より夏!
熱中症と紫外線に気をつけて、
過ごしましょ^_^