Lucky ⭐︎ Man 14 | 嵐好き・まるの ブログ

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まるです。

Over50の葉担櫻葉erです。
徒然におはなしを書き、投げ込んであります。
基本は読み手。
色々なブログに顔を出しては、叫ばせていただいております。

どうぞよろしくお願いいたします^ ^


ぎゅっと俺の肩を抱きながら、
翔さんが、

ちゅっ

と、口付けるように、
俺に囁く。



「でさ。
雅紀?」


「はい?」


「お前、いつのまにか敬語に戻ってない?

それに、
俺のこと、
翔ちゃんじゃなく、翔さんって読んでるし。」



うー。
ばれたかぁ。
でも仕方ないじゃん。


「だってぇ。
翔さんは、
今までは、
ずっと俺の隣でべったりで
これに勉強教えてくれてた俺だけの翔ちゃんだったけど、
こうやって外に出たら、
有名人の「クイズ王 櫻井翔」さんで、
大学に行ったって、「クイズ研究会の会長の翔さん」でしょ?

俺なんか手の届かない
雲の上の人じゃん。」



あう。
正直に弱みを曝け出しちゃった。

翔ちゃんに比べて、
何もない俺。

有名でもないし、
知識もないし、
才能もないし。

翔ちゃんに守られてしか、
何も出来ないって。


大学に受かったって、
みんな喜んでくれてるけど、
それだって、
ニノさんが俺用の入試対策問題集を作って、
一問一答繰り返しただけだし。

英語と日本史と小論文。

最後の小論文なんて、
翔ちゃんとニノさんが大体のテーマを絞り込んでくれて、俺も書く練習したけど、
あの2人が添削してくれたのそのまんま書いただけだもんな。



そして、
そういう環境をお膳立てしてくれたのは、
翔ちゃんだ。


俺は翔ちゃんがいないとなんも出来ないんだよなってつくづく思う。


うう。

一人で考えて落ち込んでる俺の頭を翔ちゃんが、
ぼんっと叩く。




「ああ。もう。

仕方ないやつだな。


俺がお前を何で選んだか。

俺がお前を尊敬してるからに決まってるからじゃないか?」

ぐりぐり、
頭をぐーでこねくり回した後、
翔ちゃんが俺の顔を見つめて言う。



「今回の合宿は、
お前にその高いポテンシャルを俺が教え込むのも狙いの一つ。


宿に入ったら、
その身体に覚え込ませてやるから。」



きらん、
なぜか妖しく目が光る。




「だから。



今はこの水族館デートを、
思いっきり楽しむぞ。」


すぐに真面目な顔に戻った翔ちゃんは、
俺を シャチのショーの場所に引っ張って行った。




⭐︎つづく⭐︎