「はぁぁ。どうにか終わったぁ。」
雅紀が、家に帰って、息を吐く。
「おかえり。
どうした？雅紀。」
今日は俺はオフ。
新しいバラエティの収録が終わって、
帰ってきた雅紀を、
玄関で出迎える。
「もうさ。
ぅああああって、
頭抱えたい感じ。」
「なに？
何かあったか？」
心配になって聞く。
雅紀の新しいバラエティは、
今まで俺たちでやってた路線をそのまま引き継ぐ形でやってるから、
スタッフさんも気心知れてて
特に心配することはないはずだ。
ゲームも今までは、
ほとんど雅紀に一番体を張らせてて、
大変な思いをさせてきたけど、
今度のメンバーは若手ばっかり。
若手の良さを見せるため、
体を使う場面は、
全部あいつらに任せてあるはず。
あまり、体は使わないようになってるはずなんだけど。
「なんかね。
うまくいかなくて、
から回る自分が恥ずかしい。
人前でどうやって
立ち振る舞えばいいのかわからないんだよー。
MCとしてかっこつけなきゃいけないのか、
それとも、
キャプテンとして、若手に話をふらなきゃいけないのか。
なんか、
そんなことでぐるぐるしてる俺が恥ずかしくて、
もういやー。」
頭を抱えてしまう。
「そうかぁ。
そうだよなぁ。」
よしよし。
頭を撫でる。
「わかる。
わかるよ。
俺だってそうだもん。
最初、ZEROのときだってそうだったし。
今も、SHOWチャンネル。
ボケていいのか、突っ込んでいいのか、
何を求められてるのか、
よくわからん。」
髪をかきむしるように頭を抱えてた雅紀が、
がばっと顔をあげて、
俺を見つめる。
「ええ？
翔ちゃんもそうなの？
俺、
VS嵐の時、
どんだけ翔ちゃんの仕切りや、
ニノの突っ込みに助けられてたんだかって。
自分1人じゃ何にもできないって、
落ち込んでるのに。」
「ばか。
お前だけじゃないよ。
形を変えようと変えなかろうと、
初めて取り組むものなんて、
いつもそうだ。
新しけりゃ新しいで
慣れるまで時間がかかる。
前のものを、
引き継ぐなら引き継ぐで、
前のものと比べられる。
誰でも、
なんでもそんなものだって。」
雅紀の頭をぽんっぽんと叩いて、
話を続ける。
「お前、この前の三宅先輩の回。
すごかったじゃん。
三宅先輩には甘えて、
後輩にも話を振って、
それで風間には冷たくあしらって。
あの色々な表情や対応を見せる雅紀を見られただけで、
俺を含めた相葉雅紀ファンは、
もう嬉しかったと思うよ。」
「でもぉ」
まだ、納得いかないように、
俺の方を見る。
「でも、どうしたの？」
「あれさ。
結構、俺、健ちゃんだったから、
素が出ちゃってなんか全然できてなくて、
ちゃんと翔ちゃんみたいにきちんと仕切れたないし…。」
ああ。
もう。
「あのね。雅紀。
あの番組はもうVS嵐じゃないんだから、
雅紀が好きにやっていいんだから。
俺たちも、スタッフさんたちもみんなずっとそう言ってるでしょ？」
う。
納得いかない顔ながらも、
雅紀が首を縦に振る。
「だったら、
ちゃんと、雅紀らしく頑張っておいで。
今はさ、
野球で ９回裏ツーアウト満塁 １点ビハインド
みたいな気分なんだと思うけどさ。
バッターボックスに立って、
バットを振らないと、
点は取れない。
いつも
雅紀はここぞという時に
ミラクル満塁ホームランを打ってきたじゃん。
かっこ悪いフォームでも、
空振り三振でも、
バットを振っておいで。
1番かっこ悪いのは、
見逃し三振。
もし
一生懸命やっている雅紀を笑う奴がいたら、
俺がぶっ飛ばしてやるから。」
「翔ちゃん。
ありがとう。」
雅紀が嬉しそうに俺の胸の中に収まる。
「お礼なんて言われることじゃない。
その代わりさ。」
「なに？」
「俺が一生懸命、バット振って
空振り三振した時に、
笑う奴がいたら、
お前がぶっ飛ばしてくれな。」
「うん。任せて。」
雅紀がけらけらと笑った。
⭐︎つづく⭐︎
タイトル
HOME;RUNは、
韓国の
SEVENTEENの曲。
相葉さんのFNS音楽祭
とかでも出てるから
知ってる人もいるよね。
自信持って、
楽しんで
からぶってもいいから
バット振ってこいって
歌です。
もしよろしければ、
このMVがかっこいいので見てください。
（嵐とかSnowManが
好きな人は、
結構好みだと思います。）
初めて動画貼ってみた（笑）
わたしの推しは、
ジョシュアくん。
ジョンハンも好き♡
しかし、
１３人の見分けをつけるのは、
今も困難であります（笑）