徳之島の北端を東から西へ移動して
ムシロ瀬 へやってきました。
”ムシロ瀬” というのは一言でいうと海岸線に広がる花崗岩の巨石群です。
それがムシロを敷き詰めたように見えることからこの名前がついています。
ムシロ と言っても若い人は知らないかもしれませんが、昔の人が使ったワラで編んだ敷物です。
駐車場は10台前後停められそうなスペースがあります。
私が到着した時は1台だけ先客がいました。
駐車場から海岸方面に下りてゆくと、まず展望所があります。
ご覧のような狭い展望所ですが、まずムシロ瀬の全体を見渡すことができます。
眼下には見渡す限りの巨岩群や奇岩群が広がっており、その岩場を縫うようにコンクリートで作られた狭い遊歩道が約200m伸びています。
徳之島の海岸線はこれまで紹介してきたように、そのほとんどが ”隆起サンゴ礁” です。
このムシロ瀬のように花崗岩でできた海岸線は極めて珍しいといえます。
これらの花崗岩は6千万年以上前に地下約10kmで形成されました。
それが地殻変動で分割され徐々に地表に押し上げられて冷やされ、長い間風雨に浸食されてこの特異な形状になったのだそうです。
展望所の横から下りて、遊歩道を歩いてみました。
直線的なひび割れが特徴的です。
数千万年という時の流れをここでも見せつけられました。
さて、次回はいよいよ最終回になります。