鳥取県を南下して岡山県に入り
道の駅山陽道やかげ宿 へやってきました。
日本海側にあった道の駅から瀬戸内海側へ一気に走ってきたわけですが、距離にして148km、時間は3時間10分程かかりました。
”岡山県矢掛町” は岡山県の南西部にある町で、人口は1万3400人ほどです。
かつて大阪と小倉を結ぶ旧山陽道五二次の内、一八番目の宿場 「矢掛宿」として栄え、参勤交代で大名らが宿泊した本陣などが、今も健在で残っています。
ここに道の駅が誕生したのは2021年3月28日です。
この道の駅、一般の道の駅と違う、大きな特徴があります。
それは農産物直売所も、物産館も、レストラン、フードコートも何も無いということです。
先ほど矢掛町はかつて山陽道の宿場町として栄えた、とご紹介しました。
その当時の建物や面影を残す 「本陣通り」は道の駅のすぐ裏手で ”重要伝統的建造物群保存地区” に指定されており、一部の建物は重要文化財になっています。
それら町屋や古民家を再生したカフェやショップが次々にオープンしており、買い物や飲食はそちらで楽しんで頂く、というスタイルになったのです。
「やかげまるごと道の駅」というのがこの道の駅のコンセプトです。
この建物、黒を基調とし、宿場町の本陣をイメージしていますが、監修したのはJR九州の豪華寝台列車 ”ななつ星in九州” をはじめ、数々の列車をデザインした 「水戸岡鋭治」氏です。
後ほど紹介する内装も含めデザインされていますが、水戸岡氏はここ岡山県のご出身です。
建物に入るとき、玄関先に面白いものを見つけました。
レンタル用の電動バイクや自転車です。
「本陣通り」は長さが970mありますから、これらを利用するのも面白そうです。
ここには土産コーナーも食事処もありませんから、観光案内所があってコンシェルジュのかたが常駐されています。
職員の方の了解を貰って室内の写真を撮らせていただきました。
今ご紹介したのが ”ラウンジ” で、くつろぎながらPR動画などを見ることができます。
これらの内装は先程申し上げたように、すべて「水戸岡鋭治」氏のデザインです。
ちなみにコンシェルジュの制服も、水戸岡氏のデザインだそうです。
一番下の写真にある部屋の仕切り板、何か見覚えがありませんか?
”ななつ星in九州” の車輛にも使われている 「組子細工」ですね!
こちらのコーナーは特産品の紹介スペースです。
特産品や加工品など約40店舗の商品がきれいにディスプレイされています。
これらの商品は季節ごとに入替されるそうです。
ここに展示されているものは、「本陣通り」の実店舗で購入できる、という仕組みです。
室内を見て回った後、コンシェルジュの方に教えてもらって「本陣通り」へ行ってみました。
建物の裏口からでると、歩いて数分です。
道の駅から本陣通りに出て正面にあるのがこの 「矢掛ビジネスセンター問屋」です。
江戸時代に 「因幡屋」という屋号で運送業を営んでいた古民家を再生し、矢掛の歴史を紹介する観光案内施設に変身しています。
この建物の2階部分に楕円形の窓が3つありますが、これを ”虫籠窓” といいます。
通風や採光のために作られた江戸時代の職人の知恵です。
町並みを一部だけご紹介しました。
江戸時代の宿場町がほぼ当時の建物のまま残っており、それを現代風に再生させた、レトロとモダンが融合した貴重な町並みだと思います。
さて、2日目のこの日の予定はここまでです。
でも宿泊は広島県ですから、ここから更に100km、2時間かけて東広島西条駅前のビジネスホテルまで走りました。
※本日走ったルート(googleタイムラインによる自動記録)
この日の走行距離は400km(累計850km)
島根県 → 鳥取県 → 岡山県 → 広島県