【このテーマでは、きちんと記事にまとめる暇のない、速報的なメモ書きを掲載します。】
【イントロ】
長らく更新を怠ってしまいました。丁寧な記事を書こうとすると、何か月も遅れてしまいます。
そこでこのテーマでは、「技術ノート」の初心に戻り、日々得た知見を気軽にメモ書きすることにしました。書き方が雑な点をご了承いただいた上で、ご覧いただければ幸いです。
この記事では、Metashape(旧PhotoScan)によるSfMで「迷う重要設定項目」の1つ:キーポイント制限についてメモしていきます。こちらの論文の現地実験データの解析を発表後も続けているのですが、
キーポイント制限はSfMの精度に大きな影響を与えるという結果になっています。ただし、キーポイント制限による特徴点の質の変化が効くのか、タイポイント数が減ることでバンドル調整におけるタイポイントの相対的影響度が下がることが効くのかは不明です。この事例をAgisoft Forumで報告したところ、Agisoft Technical Supportの方からは後者の可能性を指摘されています。
【メモ】
- Agisoft ForumにおけるAgisoft Technical Supportの方の発言を検索した限りでは、キーポイント制限がどのような基準でキーポイント数を制限するのかについて、情報は見あたらない(191112:こちらに質問を投稿した)。
- 。こちらの投稿やユーザーマニュアルでは、キーポイント制限が大きすぎると特徴点のconfidenceやreliabilityに悪影響がある旨が記されているが、「特徴点の信頼性」をどのように評価するのか、不明である。他のSfMソフトなどを参考に、特徴点の一般的な絞り方について勉強するしかない。
- 他のSfMソフトの1つCOLMAPにはキーポイント制限に相当するmax_num_featuresという条件がある。ソースコードを見ると、DOG levelsの下限をmax_num_featuresに従って決めることで、スケールの大きな特徴点から残している。
- Metashapeで、他の条件を固定したままキーポイント制限の数値のみを増やす(制限を緩和する)と、レポート等で見られる中間キーポイントサイズ (Mean key point size)が増加することもあれば減少することもある。例えばSaba1901データの191101, 191107の解析では、アラインメント精度が「低」のとき単調増加し、なるほどキーポイント制限は大きな特徴点を残すのかと思われた。が、「高」のときには単調減少した。そもそも中間キーポイントサイズは、タイポイントに関する統計量なので、特徴点として抽出されたもののタイポイントにはならなかった特徴点は集計対象になっておらず、キーポイント制限の効き方の参考にはできない。Python APIを見ても、タイポイントでなくキーポイントのスケールについて集計する方法は今のところ提供されていないようだ。
- ddd