補足→Phantom 4 RTK テスト1日目「撃沈」 | 山口大学 空中測量(UAV写真測量)研究室の技術ノート

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前記事 Phantom 4 RTK テスト1日目「撃沈」 に対し、早速貴重なコメントをいただき、ありがとうございました。

 

DJI社からの回答もいただきましたので、取り急ぎ進捗のあった各項目に緑字で補足します(2018/11/5)。181226一部加筆。

 

  1. 送信機のアンテナ(うさぎの耳)があらぬ方向に固定されていて、ドローンと通信するための適切な向きに調整できない。これは本個体の初期不良の可能性あり。→ 181226加筆:ここの構造は言葉での説明が難しいのですが、修理に出したところ、故障ではないとのことでしたが向きが調整できるようになりました。
  2. 送信機とドローンのリンクを確立すると、送信機のWiFi接続が勝手にOFFになり、ネットワーク型RTKのサーバーとの接続も切れる。そのためにネットワーク型RTKが使えない。これはSIMカードを使えば回避可能と思われる。ユーザーマニュアルによると、どうやら同じPhantom 4 RTKでも国・地域別にいくつかのバージョンがあって、バージョンによってはWiFi経由ではネットワーク型RTKが使えないらしい。日本語で読めるクイックスタートガイドは、WiFiでも出来るようなニュアンスだったのに・・・。→ 日本ではWiFi経由での利用はできず、ドングル+SIMカードが必須という回答がありました。コメントいただいた通りです。181226加筆:その後、SIMカードとドングルの利用により、解決しました。
  3. 送信機とドローンのリンクが、ドローンを起動するたびにリンクボタンを押さないと確立できない。ユーザーマニュアルによると、最初の1回だけでいいはずが・・・。→ コメントにもいただいていますが、DJI社からの回答も、そんなことはないという趣旨のものでした。私の個体だけの初期不良かもしれませんし、上記2とも関係があるかもしれません。181226加筆:その後、SIMカードとドングルの利用により、この問題は発生しなくなりました。
  4. 送信機に入っているアプリDJI GS RTKに、フォーカスを調整するインターフェースがない。写真測量はマニュアルフォーカスが原則なので、これは厳しい。確かに仕様には「オートフォーカス」と書いてあるが、それは先代の4 Proも同様。4 ProはDJI GS Proで、あべこべながらもマニュアルフォーカスができたのに・・・。→ GSR (GS RTKの略だと思います)では、現在のところ「連続オートフォーカス」しかサポートしていないとの回答がありました。FLIGHTS測量担当様にいただいたコメントでは、(PC GS Proを使われているためかもしれませんが)無限遠(∞)も選択可能とのことです。無限遠にさえ設定できれば、数十メートル以上の高さからの一般的な撮影では、問題ない(オートフォーカスと比べて断然良い)でしょう。画像ごとのオートフォーカスはなぜ問題かと言えば、内部パラメータが画像ごとに変わり、SfMで推定しなければならないパラメータの数が劇的に増え、推定精度が(おそらく大きく)下がるためです。181226加筆:この問題はまだ解決していません。
  5. Waypoint Flight(個々の撮影地点で、カメラの向きなどの細かい設定ができる種類の飛行計画)の計画を作ろうとすると、先に離陸せよというエラーメッセージが出て、進めない。ウェイポイントミッションは、精度向上に卓効のある斜め撮影を混ぜ込むために最適なので、これは困る。離陸してから計画しろってどういうこと?181226加筆:この問題はまだ解決していません。
  6. これは不具合ではないが、飛行計画を作れるらしいパソコンソフトPC GS Proが、日本では現在売られていない。飛行計画は、送信機付属の小さなディスプレイ(スマホくらい)のアプリDJI GS RTKで作るしかない。男の人差し指では、経絡秘孔を突ける精度がなければ、思い通りの操作はまず無理。タッチペン必須。→ 日本でのリリース日がもうすぐ決まるいう趣旨の回答がありました。181226加筆:現時点ではまだリリースされていないようですね。