【このテーマの記事は、日々の興味本位のお試しを記録するものです。おふさげも入っています。】
<準備>
前記事のように撮影した384枚の写真をPhotoScanに読み込み、前々記事のカメラキャリブレーションで得た内部パラメータをセットした。「写真をアラインメント」で余計なパラメータが参入することを防ぐため、この段階では「FIXキャリブレーション」にチェックを入れている。
<SfM>
「PhotoScanを極める」では、SfMの解析におけるベストな設定を統計的に選択する方法を提案したが、今回は半分お遊びなので、そんな時間はかけられない。「写真をアラインメント」の悩ましい設定はほぼデフォルトで済ませた。
<outlierの削除>
得られた疎な点群は、寝室の慨形は捉えているようだし、推定された撮影位置も部屋の内側に収まっている。ただし、明らかに部屋の外にある領域にも、いくらかの点が散らばっている。
ズームアウトすると、このoutlier(外れた点)たちは、かなり広範囲に散らばっていた。
「段階的選択」で調べてみると、これらの点は必ずしも、再投影誤差の大きい点ではなかった。一方で、「イメージカウント」(座標の推定に使われた画像の数)が2のみの点が、ほとんどを占めていた。
おそらく、これらの点の多くは、壁・床などの繰り返しパターンの異なる部分を誤ってマッチングしたことで生まれたものなのだろう。誤ったマッチングが、他のマッチングと幾何学的矛盾なく行われることは、2枚の画像ではよくあっても、3枚以上となるとレアになるのだろう。
「イメージカウント」が2の点を削除すると、部屋の外側の点のほとんどが消えた(内側の点も消え、点数は37%になった)。残る外側の点は、仕方ないので明らかなものだけ手動(「長方形選択」)で選択して削除した。