2017年7月17日に行われた祇園祭先祭山鉾巡行です。
八坂神社の祭礼、祇園祭。
神幸祭の前に神輿の巡幸路を清める先祭と、還幸祭の前の神輿の巡幸路を清める後祭に山鉾巡行が行われます。平安時代より祭礼の際に鉾を立てて厄除けを行っていた記録がありますが、現在のような形態になったのは室町時代、経済力をつけた下京の町衆たちが町ごとに山鉾町を形成、山鉾巡行を主催するようになったためといいます。
2017年現在、祇園祭山鉾巡行には33基が参加。7月17日に先祭の23基、7月24日に後祭の10基が巡行します。
2017年7月17日は海の日(祝日)に当たり3連休の最終日で、多くの人出でした。
長刀鉾。
毎年くじ取らずで先祭の先頭を行く鉾。
鉾の名の由来は、鉾頭に平安時代に三条小鍛冶宗近が制作したという長刀を付けることから。現在は室町時代に制作されたものを長刀鉾町が保管し、複製品を付けているとのこと。
生身の稚児が乗る唯一の鉾となっています。
占出山。
2017年の巡行順は先祭2番目。
神功皇后が釣りをして吉兆を占う様子を表します。
孟宗山。
2017年の巡行順は先祭3番目。
孟宗が病気の母のために季節外れの筍を探す様子を表します。
霰天神山。
2017年の巡行順は先祭4番目。
永正年間、京で大火があった際、空から霰と一緒に天神が降ってきて鎮火したとされることから。
函谷鉾。
毎年くじとらずで先祭の5番目を行く鉾。
孟嘗君が鶏の鳴きまねをして函谷関を突破した故事にちなむ鉾で真木の真ん中に孟嘗君と鶏の卵の意匠をつけています。
天明の大火で焼失し、約50年間、休み鉾でしたが、天保10年(1839年)に復興。
古くは生身の稚児が乗っていましたが、天保10年の復興以降、稚児人形の「嘉多丸」に置き換わりました。