岩出にある根来寺です。


根来寺

 

一乗山大伝法院根来寺といい新義真言宗総本山。

平安時代末期の大治元年(1130年)、高野山金剛峯寺の僧・覚鑁が、高野山に創建した伝法院が始まり。長承元年(1132年)、大伝法院と改称。長承3年、覚鑁は高野山金剛峰寺座主となるも反対派の抵抗に遭い、保延6年(1140年)、住坊の密厳院を焼かれて高野山を下り、大伝法堂の荘園があったこの地に逃れて一乗山円明寺を創建。この地で没します。その後も覚鑁一派と高野山の対立が続き、正応元年(1288年)、頼瑜が大伝法堂を根来に移して根来寺とし、新たに新義真言宗を起こしました(宗祖は覚鑁)。

中世には一大勢力となって僧坊450が建ち並び寺領72万石を所有、根来衆と呼ばれる一万余を数える僧兵を抱えます。戦国時代には鉄砲を導入、織田信長に協力して石山本願寺攻めに参加。小牧・長久手の戦いでは織田信雄に付いて雑賀衆と共に秀吉の大坂城を攻めたため、豊臣秀吉の紀州征討の対象となり、天正13年(1585年)、一山が焼き払われました。このとき焼け残った大塔は国宝に、大師堂は重要文化財に指定されています。

江戸時代、紀州徳川家の支援を受けて復興しました。

神仏霊場巡礼の道9番札所(和歌山9番)。


根来寺
根来寺

 

大伝法堂。

文政10年(1827年)の建造物。

根来寺の本堂。

重要文化財の本尊・大日如来像、金剛菩薩像、尊勝仏頂尊像の三尊像を安置します。


根来寺

 

大塔。

室町時代、天文16年(1547年)の建造物で、国宝。

日本最大の木造多宝塔。


根来寺

 

大師堂。

明徳2年(1391年)の建造物で、重要文化財。

 

 

 

根来寺;和歌山県岩出市根来2286