三島由紀夫について | カルラのたわごと

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~ちょこっとスピかな~

こんばんは。春希です。


最近、アウトドアやふざけたネタが多かったので(;^ω^A

今日は文化の日本 なので真面目にそれっぽい話なんぞします。


先日、とある三島由紀夫を研究されている方の講演会に行ってきました。

内容は三島を「思想と生活」という2面にわけてお話し下さいました。

詳しい内容は省きますが、とても興味深く拝聴させて頂きました。

熱心な三島ファンのおじさん達も何人かこられていました。


三島由紀夫については「潮騒」の映画くらいしか、昔は知らなかったの

で、青春物のさわやかな小説を書いているのかなとずっと思っていました。



何年かして「金閣寺」、「禁色」などのちょっと怪しい(その当時の私の印象)を

書いていると知りましたがその時は特別読みたいとは思いませんでした。

その後、雑誌の「ダ・ヴィンチ」でスマップの稲垣吾郎さんが確か自分の好き

本で三島の「青の時代」か「音楽」(記憶違いだったらすみません)をあげて

いたのと、その雑誌で三島特集を読み、その壮絶な最後に興味がわき読み

始めました。

最初に読んだ「仮面の告白」はあまりピンと来ず、「まあ、こんな話あるわな」

とか思っていましたが、次に読みました「憂国」で淡々と死に向かっていく

備をしている若い夫婦の描写を見事に表現しているのに圧倒さました。

一番好きなのは「豊饒の海」シリーズで、「暁の寺」はちょっと・・・・。ですが、

他の物は全部好きです。「天人五衰」の最後にはかなり賛否両論あったみ

いで実際の創作ノートなどには、当初は違った結末が書かれていたそうです。

死期を悟った本多が、清顕との思い出になる聡子に六十年ぶりかに会

く。だが、聡子は本多も清顕も知らないと言い張る。このシーンは私も驚き

ましたが、私なりの解釈では清顕との事は聡子にとっては封印したもので誰

にもきっと触れさせたくないものだと思う。ゆえに、しらをきったのか?


憂国~天人五衰にかけて三島の作品は死の色が見られます。

憂国・・・義の為の死

春の雪・・・背徳の贖罪死

奔馬・・・信念の為の死

暁の寺・・・肉体という物しか持たず無知ゆえの死

天人五衰・・・精神の死(透、本多の精神崩壊)


透が一連の生まれ変わりかどうかと言うのは私はそうだと思います。

最後に絹子と一緒にいる彼の姿は天人五衰そのものだと思います。

つまり最終段階の天子が滅びていく状態なので彼は自らは死ねなかったの

かなと。輪廻する必要が無いから生き延びているそう感じました。


春の雪と天人五衰の「月修寺」モデルになった奈良の「円照寺」です。


この門前から清顕と本多は山門に向かったことになっています。


 写真悪くてすみません。こちらのお寺は一般拝観できません。
外からですが、とても清潔で美しいお寺でした。
結構田舎道を駅から歩きます。!(´Д`;)   


三島さんが取材で訪れた時は山本静山さんと言われるご住職が応対

されたそうですがとても気品がありお美しく、聡子のモデルにしたとい

うお話も。


もうすぐ三島由紀夫さんの命日ですね。

何年か前に多磨霊園に行きましたが思っていたよりこじんまりとしたお墓

でした。ただ、結構あれてた。ゴミとか落ちているし・・・。もうちょっと掃除し

あげて欲しいです。今はどうかわからないですけど・・・・・。


お読み頂きありがとうございました。

お前ごときが三島を語るなって思われている方いらっしゃるかもしれませんが。
「カルラのたわこど」と思いお許しを(;^_^A

はるき