昭和45年生まれの私が、小学生だった頃
母が決めた私の髪型は
いつも「ブルース・リーカット」だった
そういうカットの名前があるわけではないが
前髪ぱっつんで
耳を綺麗に出されたカットは
まさにブルース・リーそのものである
私がそう、勝手に名付けた
ブルース・リーそのものは大好きだが
あの髪型を自分がやるとなると
話は別である
兄弟三人は、「スポーツ刈り」
私は「ブルース・リーカット」
スポーツ刈りに比べたら
長く見えるかもしれないが
学校へ行けば女の子たちは
おかっぱかボブ、ロングである
何年生になっても
「男女だ」
と周りに言われ
(私も好きでやっているんじゃなーーーい!)
本当に親な思いをし続けたものだった
できれば
小学生の頃に夢中で読んでいた
少女漫画
竹宮惠子先生の
『風と木の詩』に出てくる
ジルベールか
オーギュストのような
(めちゃくりゃエロい漫画で
めちゃエロい二人。でも崇高な話だった
そのため、買った漫画は母にこっそり
捨てられていた)
あんな髪型にして欲しかった
小学生が小学校で
あんな髪型にしていたら
また違う意味で注目されそうだけど
一度でもいいから、
好きな髪型にしてみたかった
せめて
おかっぱでいから
女の子らしい髪型にしてみたかった
そうしたら
やっぱり短い方がいいって
気持ちもスッキリして
気持ちよく「ブルース・リーカット」を
受け入れられたような気がする(笑)