家康行列の舞台裏に潜入 オーディション編 | 東海愛知新聞『矢作に住んでみました』バックナンバーはコチラ

家康行列の舞台裏に潜入 オーディション編



こんにちは。

愛知県三河の主婦ライター「みたはるこ」です。
雨が続いていますが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

3月も下旬に近づき、いよいよ、「家康行列」の準備がすすんでいます。




(写真提供:岡崎市)
 


 

岡崎市民にとって、
春の風物詩といえば、家康行列(いえやすぎょうれつ)。

「岡崎の桜まつり」のメインイベントである、この行列は、

公募で選ばれた主役級のメンバーを筆頭に、総勢800名が

それぞれのお衣裳を身に纏い、市内中心部を昔さながらの姿で

練り歩く、それは壮大な時代絵巻。
 

開催日は、毎年4月の第一、または、第二日曜日。
 

沿道は大勢の人で埋め尽くされ、どこまで歩いていっても、
人々の歓声が、
途切れる事がありません。

そんなふうに、お祭りを盛り上げる、主役級のメンバーさんたちは、

いったい、どのようにして選ばれるのでしょうか。


その、裏側をレポートします。

 



 

 

応募受付は、おおよそ1月上旬から、2月の中旬まで。

今年2018年の場合は、

1月5日〜2月16日でした。

 

家康行列で、応募できる主役級の配役は、以下の通り。

 

====================

 

  徳川家康・とくがわいえやす

    信康・のぶやす(家康の長男)

 徳川四天王・とくがわしてんのう(酒井、本多、榊原、井伊)

   竹千代・たけちよ(家康の幼少期)

  於大の方・おだいのかた(家康の生母)

  築山御前・つきやまごぜん(家康の正妻)

    亀姫・かめひめ(築山御前の娘)

    千姫・せんひめ(家康の孫)


====================

 

応募の早い順に、オーディション番号が決まりますので、

できるだけ早い番号をgetした方が、審査員への印象も

よくなります。

ということは、応募受付が始まると同時に、

申し込みすることが望ましいです。

反対に、応募がどさっと届けられるのは、締め切り間際なのだそう。

きりきりまで、迷って迷って、迷い続け、ようやく

締め切り日に送った、

そのようなことが、例年、非常に多いそうです。

 

応募が締め切られると、応募した人たちには

オーディションの日にちが知らされます。
 

応募した配役が、運良くひとりだった場合、

そのまま、応募した配役に即決定となる事もありますが

ひとつの役に、複数人の応募があった場合は、

オーディションにて、選ばれます。

まるで、AKBやモーニング娘。のようです。

そんなときは、当日、いくら気合いを入れて行っても、

他の候補者の、皆さんのお顔を拝見したとたん、

不安がこみ上げて来るのは必須。

それに、審査員の方々は、市議長、副議長を始め、
各部市役所関係者の皆様が、ずらりと11〜12名ほど横一列に並び、
舞台のすぐ下から、こちらの姿を見上げているのです。



 

実は、私も去年、このオーディションに参加しました。

そして、おかげさまで、配役をいただくことができ、
貴重な経験の数々を、体験する事が出来ました。

 

応募した配役は、家康公の生母、於大の方です。

千姫と亀姫は、応募規定にて、30歳までの女性と

決められているため、私の年齢で応募できるのは

「於大の方」か、「築山御前」となります。

 

やはり、年齢的にも近いのは「於大の方」ですので、

そちらを選ばせていただきました。
 

 

 

 

年齢的にも近いのは、
といいましたけれども、

去年も今年も、「於大の方」や「築山御前」には

お孫さんがいらっしゃる方も、応募されていらっしゃるんですよ。

その、やる気と熱意には、こちらの頭が下がります。

 

 

毎年の人気枠は、なんといっても、竹千代と千姫。

 

 

当日、竹千代は、凛々しい少年武者姿となり、

要所要所で、タテなどを披露し、そのたび、沿道を湧かせます。

亀姫も、一番豪華な衣装の姫として人気があります。

武将の中でひときわ人気があるのは、赤備え(あかぞなえ)で、
兜の前立て(かぶとのまえたて)が目立つ、

井伊直政(いいなおまさ)でしょうね。

全身が赤い鎧姿の上に、金ぴかでクワガタの歯のような前立てが

兜の正面に光っているのですから。

 

順番が来ると、ひとりずつ舞台の上に立ち、2分から1分ほどの

アピールをします。

中には、歌ったり、踊ったり、剣術をやってみせる子もいます。

服装に規定はないのですが、だからといって手を抜くのはNG。

なんといっても、見た目は、本人にどれだけやる気があり、

どれだけその役をやりたいのか、といった本気度が垣間みれるものです。

華美すぎる服装は、かえって引かれてしまいそうですが、

好印象を与え、なおかつ、品がよく、やる気が伝わるイメージ。

考えて損はないでしょう。

どうせ応募するのなら、配役を摑み取りに行きたいものです。


 

 

オーディションが行われると、その日のうちに、

全ての配役も決定します。

 

今年は、どんな子が、どんな役に応募し、 

どんなことを話すのか。

毎年恒例、楽しみのひとつとなりました。

 

 

・なぜ、この役をやりたいのか

・どうやって、岡崎をアピールするのか

 

 

自分自身にも問いかけることとなる、

非常に面白いお題です。




2017年公開審査の様子 配役が決まったメンバー みたはるこは右から4番目
 

選ばれたあとは、

 

「参加打ち合わせ・合同リハーサル」

 

へと進みます。

ここで初めて、一緒に行列に出る人たち全員と、

顔を合わせる事ができ、テンションが一気にアップ

してゆきます。


つづく