【歴史の霊現象話】徳川家の菩提寺で・・・その① みえない人に話しかけられる | 東海愛知新聞『矢作に住んでみました』バックナンバーはコチラ

【歴史の霊現象話】徳川家の菩提寺でみえない人に話しかけられる


岡崎市にある大樹寺(だいじゅじ)

松平家徳川家の菩提寺です






ここは、

徳川家歴代将軍の位牌が

祀られていることで有名
です


その位牌も、

歴代将軍が亡くなった時の

等身大の大きさで作られていますので

(亡くなった時の身長と同じ長さで

位牌が作られている)

それが14基も目の前に並べば

圧巻としかいいようがありません



先月、

友人とカフェへ

行くことになったのですが

開店時間まで時間があるから、

ということで、

そのカフェに近い

大樹寺で

時間を潰すことになりました。

地元であるため

いつでも行けるからと思い

なかなか参拝までは

経験したことがありませんでした



その日は

ただ近いからという

理由だけで、

気軽な気持ちで向かったのですが・・・




観光気分で

本堂に入り、参拝料を払って

御本尊前へと進みます

ここの御本尊は


【阿弥陀如来】

です

せっかくですので

ご本尊の真正面に座り

本堂に流れるアナウンスを拝聴します




が・・・・





(わーーーーー・・・・・

ここ・・・・

すごい・・・

空気が物凄く重い・・・・)





たくさんのひとが

並々ならぬ思いで

ご本尊に

ひれ伏しています・・・・

次から次へと

たくさんの人がやってきて

並々ならぬ思いで、

祈り

すがっています・・・





歴史の重み

人の命の重み

国を背負う重み




それらが幾つも幾つも


ひしめき合い

ご本尊のまわりを

渦巻いています・・・


(あぁ・・・

若き家康公も

こうやって

この阿弥陀様を

見つめていたのだな・・・)





まず

空気そのものが

今まで訪れたお寺とは

全然違います





たくさんの人々が

うめき

苦しみ

涙し

ひれ伏している・・・・






これから本堂の奥、


大方丈

収蔵庫

宝物殿(位牌堂)




へと進むわけですが


(これ

行っちゃって大丈夫かな・・・

私・・・・)





そんなふうに


不安を感じつつ


見えない糸に


引き寄せられ

私と友人は

奥へ奥へと

進んで行きました




大方丈は

幾つもの部屋が続いている

見晴らしのいい和室です

(見晴らしがいいよう

襖が取り払われている)

そこには

将軍様をお迎えしたときに

将軍様が座る

一段高くなった部屋も

見ることができるのですが


ここがまた


・・・すごい




大勢の人々が

並々ならぬ思いで

ひれ伏しています

ひれ伏しているため

顔色を伺うことはできません

・・・・


置かれている掛け軸や家具など

どれをとっても

重いものばかり


・・・


胸に悲しみと苦しみが

流れ込んできます


私の体は震え始め

いまにも

涙が溢れそう





(いったい、どういう場所なのだろう

ここは・・・・)








もはや足取りも

おぼつきません

友人が上手に

私の体を支えてくれています


やがて

見事な襖絵が広がる

収蔵庫を過ぎ

いよいよ

宝物殿(位牌堂)へ

進むことになりました

位牌堂へ入る

細長い廊下の

最後の角を曲がったとたん

私は




うーーーっ


とも

ひーーーーっ



とも聞こえる

うめき声をあげ

泣き出してしまいました




自分の意識では

コントロールできません



角を曲がった途端

いままで

みたこともないような

巨大な位牌が

こちらを

じっ・・・と

見つめているです





立ち止まり、

思わず

その場で号泣する






「大丈夫?


進める?」





友だちがそっと

私に尋ねます





「うん

大丈夫・・・」





身体を支えられながら

位牌堂へと入っていきます


するとそこには

徳川歴代将軍の等身大の位牌
14基と

その正面には、

なんと

松平家歴代当主の位牌
8基が

ずらりと並べられていたのです






私をじっと見つめていたのは

松平家の位牌でした

徳川家14代の位牌があることは

前々から知っていたのですが

松平家の位牌があることは

知りませんでした



その

松平家の位牌群が

圧倒的な思いを

私に訴えてくるのです


(誰なの・・・・

誰が話かけてくるの・・・・)




友だちに身体を支えられながら

位牌の前をゆっくりと進みます


(あぁ・・・・

徳川家の位牌は

ここにあるけれど

中身はここに

いらっしゃらない ・・・・

それにくらべて

松平家の位牌は

何と生々しいのだろう)




・・・・

ゆっくりと

松平家の位牌の前をすすみます



(この人でもない・・・・

この人でもない・・・・

この人でもない・・・・

あぁ

このお方だ)




それは松平家二代目当主

お位牌の前でした

涙が溢れて止まりません

思いが滝のように溢れ出ます




実は最近

松平家の末裔の方と

お知り合いになり

松平家のご先祖様について

話し合ったばかりでした




(その方を

私に、連れてこいというの)

・・・・・





そして

私には

いつまでもここに

いて欲しい

帰らないでくれ・・・・

帰らないでくれ・・・と



切実な思いで訴えてきます




いくつもいくつも


そんな思いが腕となり

私に向かって

伸びてくるのです



そしてまた

私を支えてくれている

友人がすごい

こんな状態の

私を

気持ち悪いとも

頭がおかしいとも

言わず

さりげなく

それでいて

しっかりと確実に

支えてくれているのです





その時

この友人が

ここにいなければ

私はここまで

落ち着いて

集中することは

できなかったことでしょう








その後も


私は、友人に支えられながら


生板を割かれるような思いで

泣く泣くその場を後にしたのでした





その後

私は松平家の末裔である

知り合いと

この日一緒に

ここを訪れた友人とともに

再びこの場を

訪れることになります









つづく