39年生きてきて、何度も見てきた夢だ。
どうしようもなく寂しくて、苦しくて、自分が自分でなくなるような。
なぜ俺はこんなことをしているのか。
目を覚ますとそこは暖かく、とても居心地のいい場所だった。
暖かいベット、まくらも清潔だ。朝日が差し込み、清清しい朝の空気が流れる。
でもこの居心地の正体は、まだ隣で寝息をたてている女神がくれるものだった。
リサと結婚してもう20年になる。
3人いる子供ももう手のかからない年頃だし、来年あたりふたりだけで旅行でもいこうか。
前々からグァディンに行ってみたいって話していたよね。
むこうについたら、市場を見てまわってさ。夕方には海辺で夕日をみるのもいいね。
ところで最近宿屋に泊まっているっていう賢者さんの話は聞いたかい?
すごい地位の高い人みたいだって、昨日エポックが話していたよ。
なんでもこのあたりにモンスターが住み着いているらしくて、それを退治しに来たんだって。
さて、急がないとまた工場長にどやされそうだ。
じゃあそろそろ行って来るよ。
大丈夫だって、占い師が今日は絶対に雨は降らないって、昨日いってたんだから。
でもなんか嵐でもきそうな雲だなぁ。
あれ、何かあったのかな。賢者さんが家の前にたってるぞ。
おはようございます賢者さん。何かあったんですか?
え?やだなぁ、違いますよ。
そりゃあ私の身長は3m以上ありますし、みんなよりちょっと肌の色は違うけど、私は人間ですよ。
じゃあ仕事があるので私はこれ──
目を覚ますと、そこはとても狭い場所だった。
とても寒い。
まるで冷凍庫にいれられた気分だ。
周りを見回しても、先に見えるのは闇だけだった。
ここはどこだ?
なぜここにいる?
みんなは無事だろうか?
リサは・・・
突然、光が差し込んできた。
──やぁ。気分はどうだい?ストーミィ