映画感想『天国と地獄』 | royのブログ

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監督:黒澤明

出演:三船敏郎、仲代達矢、山崎勤

1963年(昭和38年公開)

 

先日録画していたのを鑑賞。

過去に何度も観ていましたが、テレビ放映のながら観でしたので、一度きちんと観ておこうかと。

 

あらすじについては有名な作品ですので割愛します。

列車のシーンは結末を知っているにも関わらず、またドキドキしてしまいました。

何なの、あの緊迫感。

 

主要人物以外にも有名人がたくさん出ていました。皆、当然お若いです。大滝秀次さんの若い頃!菅井きんさんの若い頃!三橋達也さんの(以下若い頃を省略)加藤武さん(金田一耕助シリーズの警部さん)名古屋章さん…他にもたくさん発見しましたが、書ききれん、もうしんどい。

 

私は三船敏郎さんが好きです。外見や声がまず好き。

なのですが、この作品に関しては外見があまり好きではありませんでした。晩年の三船さんも好きですから、おじさんチックな役だから嫌という訳でもないと思うんだけど。

今回、じっくり観て長年の疑問の答えがみつかりました。

三船さん演じる権藤という役が、嫌な感じの人間だったのです。

物語が進むにつれ、権藤は追い詰められやがて破滅します。

しかしこの破滅の過程で、自らそれを受け入れ、承知の上で行動するようになるのですが、その頃には、私の好きな三船敏郎の外見になっていました。

夜の街を1人でぶらつき、ショーウィンドウの自社の靴を眺めたりするシーンは、髪も少し乱れていて、本当に素敵。

 

外見がイマイチという印象だったのは、きっと、素敵に見えないように服装から髪型までわざとそうしていたのではないかと思うのです。

きっちり整えられた髪やヒゲ、オルガンに掛けてあるような生地のガウンをこれまたきっちり着用した不遜な態度の物言いの男が丘の上の豪邸で暮らしている訳ですから。

 

昔の作品ですが、もしかしてこれが今の刑事ドラマの原型になったのでは?と思うほど。

捜査の中心となる十津川さん立ち位置の人、もうすぐ定年ベテラン刑事、すぐ怒る熱血新人刑事、その他の刑事さん達もそれぞれ個性的。

捜査の遅れと共に新聞記者からは突き上げられ、世間の非難に晒される。

 

警察とマスコミの関係も今と同じ。実際はどうか知りませんが、ドラマではこんな感じに描かれています。

世間の声もコロコロ変わり、紙面に「不買運動」の文字が踊ります。

 

今と違うところもありました。

捜査の指揮をとる仲代達矢が言うのです。

「今犯人を逮捕するのは簡単だ。しかし今の証拠では大した罪にならない。権藤さんは全てを失った。それでは釣り合いが取れない。そこでこの犯人を殺人で挙げる為に罠をかけようと思う」

この罠がなかなかの物で、杉下右京でしたら顔をプルプルさせながら抗議するかもしれません。

 

身代金受け渡しのシーン、列車から犯人とおぼしき人物を撮影する事に成功します。

残念ながら顔の撮影には失敗していましたが、顔が写っていたとしても前科や面識も無い犯人ですから、警察や権藤にはどこの誰かはわからなかったでしょう。

 

しかし、私だけはすぐに誰かわかりました。

八つ墓村で頭に懐中電灯を巻いて走っていた人と、同じ走り方でしたから。

特徴のある走り方で、見ればすぐにわかります。

実は昨年、必殺仕置人の再放送をせっせと鑑賞していたのです。

黒の着物に赤の襦袢を翻しながら走る鉄の姿を毎日観ていたので。

あっ、犯人言っちゃった。