「ここで止めてくれ」と老人
そこは昨日ハーブティーを飲んだ店だった。

「御礼にお茶とケーキでも」と老人がこちらを向いた。

クルマを降りて店に入る前に気になったことがあるので老人を先に店に行かせてぼくは小人の夫婦が立っていた場所へと行ってみた。
そこにはボロボロになった小人の瀬戸で出来た2体の人形が置いてある。
それから石段をあがり両扉を開けるとそこは池だった・・・・・・・・・・・・・・


喫茶店に入ると足の悪い老人はいなかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぼくが昨日座った席においてある砂糖のポットには青砥と黄色の蝶の絵が描いてある。
昨日見たものは幻覚・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だったのだろうか?


帰り支度を終え、クルマに乗り込んだ。
安堵のため息をつく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「グッタリしてるね?」後方座席からだった。
軽くウンザリしたように「また、おまえか!」と言ってぼくは振り向いた。
何事もなかったように少女は微笑んでいる。

バックミラーで何度も視線を移すがいつも目が合う。
馬鹿にした態度だった。

暫く走ると足の悪い老人が道路の真ん中に立っていた。
助手席の窓を開けた。
「申し訳ないですが・・・・・・・・・・・・・・・乗せてもらえませんか?足が悪いもんで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」銀縁眼鏡の奥から光る視線は鋭かった。
どっちでも良い気がしたが少女が乗せろと言うので乗ってもらった。

半袖のシャツを着ている男の両腕には龍の刺青が入っている。
昨日の龍の顔と身体をした山伏を思い出す。

老人は突然「君の特技は私と一緒だ」と言い出す。
ぼくは突然だったが「なにがです(あんたはなにがいいたいんだ?)」とおもいながらこたえた。
「あんたはなにがいいたいんだ?・・・・・・・こころがそういっただろ?」老人の目は鋭かった。
否定はできない感じで、乗せたのを後悔した・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


雨が降りだし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・強くなると
火が消え踊りは中止になった。

嵐の中、ぼくもテントにはいり、ビュービューと唸るなか目を閉じるが眠れはしなかった。
ここ数日の不思議な出来事になにが起きても驚かないように振る舞うのみである。

昼の少女も異常だがさっきまでの観たこともない踊っていた連中も異常だ。

目を閉じて五分ほど過ぎただろうか携帯がなりだした。
繋がらないはずだがと思いつつ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・液晶をみればOFFにするのを忘れたままのアラームの文字。
8時になっていた。
いつも、起きる時間だ。
あれから10時間も経っていたことになる。
目を閉じて4,5分のつもりだったが余程疲労していたのだろう。。。

カセットコンロで湯を沸かしステンレスのマグカップで紅茶を作って飲んだ。
熱い紅茶が食道をツタっていくのがわかる・・・・・・・・・・・・・・川の音と見上げれば昨日の嵐がうそのような晴天だった。