山手線鶯谷北口にあるコーヒーショップでルイヴィトンの化粧ケースと黒いワンピースを着て煙草を吸っていた。
とうとうこの日が来たあの男と今夜結ばれるのだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼を狙ってどれぐらいの時間が過ぎたのだろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今では純粋に恋をしていた。
16歳のあの時以来自分の人生は死んだようなものだったが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼と出会い自分が生まれ変われるような気がしていた。
今の気持ちはこんなにうれしくて幸せを実感できるのはいつ以来だろう・・・・・・・・・・・・・・
疲れがでてきて眠気で落ちそうだ・・・・・・・・・・・・・・・・・でも、幸せだ・・・・・・・・・・・・・・・・
バリ島をイメージしたホテルに入った。
東南アジア好きの私の為に彼がチョイスしてくれたホテルだ。
多分、私は彼のなすままに身を任せるだろう、風俗でやってきたテクなど使ったら汚れる気がした。
鏡の前で一枚ずつ服を脱がされていく・・・・・・・・・・・・・・・情熱的に唇を絡めて首筋、耳元で小さな声で囁かれるが
恥ずかしくてここではいえない。
思わず声が出てしまう。
いよいよ、彼が私の中に入ってきて腰を振られるとそれだけで堪らなくなった・・・・・・・・・・・・・・・
彼が「なぜ微笑を浮かべているの?」わたしの中に入って動かしたままで聞かれた。
心の中で幸せだからとつぶやく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼は表情で察知してくれたのだろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それからはなにも聞いてはこなかった。
目を覚ました。
彼に朝食の用意をしなければと気だるい身体に言い聞かせるように起きた。
頭がはっきりしてきて茫然とした・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・映像がすべて白黒だった。
ということは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・夢だったのだ。
突きつけられた現実に泣きたくなった。
隣で寝ているはずの松山が起きていた。
部屋の隅っこで大きな身体を丸めながら新山に何か言いたそうでそして悲しい目をしていた。
松山は悟っていた、何年も前から新山の心には自分がいないことを・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お互いに違う相手を想い、そしてそれぞれに想われていない現実が辛いのだ。
そんな二人は共通のことで傷つく同志ではあるのだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・