意識が戻った・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ゆっくり、静かに目を開く・・・・・・・・・・・・・・・・
自分の部屋だった。

両腕には飼っているいる2匹の猫。

かなり寝ていたのはこのときに理解できた。



有給休暇をとり、毎年キャンプででかける山へとでかけた。
休憩で寄った山にある喫茶店に入ろうとしたときスズメバチに首元を刺されて倒れた。

病院に運ばれ生死をさまよう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・意識を取り戻し家に帰るがこのときの記憶がない。
刺されてから1週間の記憶がないというより意識が無かったと言ったほうがしっくりくる。

出社して色々なことがわかった。

話しはこうだ。
ぼくが休んだ日から派遣で新山という女性が入社した。
松山という派遣社員がいるが松山と新山は同棲していた。
なにかのトラブルで前の会社を辞めていた新山に仕事を紹介したのが松山だった。

入社して5日程で派遣社員3人が退職したそれも新山がらみのトラブルらしい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして塩野との関係も公になり、大問題になったとのこと。
塩野は仕返しに新山の風俗勤務をバラしたのだった。
居づらくなった新山は消え、同じ日に松山も消えた。
塩野は左遷。
新山、松山が同棲していた家に所属していた派遣会社の営業が訪ねたところ既に蛻の殻。

意識を無くしたときにみた新山と会社にいた新山は同一人物だろうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・写真も残っていないので今では確認することも不可能なのだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

両隣りで一緒に寝ている猫が死の淵を彷徨ってハニートラップで別世界に引きずり込まれるのを不思議な女の子と龍の顔をした山伏に変装して救ってくれたのだろうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

もし、有給を取らずに普段通り出社していたら新山とトラブっていたのかもしれない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・意識を失いながら生死を彷徨う人生と出社していた場合の二つの人生を見せられたのであろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





チケットをトイレに忘れていたことに気がつく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
急いで戻ると既に無かった。

警備員に事情を話すと調べてもらうが届いていないということだった。

乗るはずだった飛行機が離陸する姿を茫然と見送る。

ぼくの両サイドに男と女が立っていたる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
女が「やっと終わったね?」とぼくに尋ねた。
ぼくは唐突だから「誰だあんた?」と聞いた。

男もぼくに「終わったね?」と聞く。


搭乗手続きを済ませいつものように振り向かずに飛行機に繋がる通路を渡り席に着いた。
いつも飛行機で旅行に出るときは振り向かないと決めていた。
特に理由はないが、なんとなくそうしていた。

席に着いて暫くしてもあの男は来ない不安に駆られ近くにいたショートカットのCAに尋ねる。
確認するということで暫く待つように言われた。

「お連れ様は搭乗を済ませておりますのでご安心ください。」とっても素敵な笑顔でこたえてくれたのでホッとした。

安心したせいなのか薄らと眠りに着いた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・離陸するのがわかった。
勿論、隣には彼がいるはず・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・幸せだった。