前回のブログの続きです。

 

 

こちらのブログで

「紫と緑」が使用される
表裏色目(平安時代より続く伝統的色目)
について、触れた。
 
私が調べた限りでは
 
・早蕨さわらび
→表(紫)×裏(青=現在の緑)
 

・松重まつがさね

→表(青=現在の緑)×裏(紫)

*表が萌黄という説も有

 

が該当する。

 

今は、

裏がむらさき(松重)

なのカモしれませんが...

 

表裏一体...

実は「裏が表」だった...

ということも、ありえますよね。

意味不明な方、すみません。

 

お読みいただいた方、ありがとうございます✨

 

ここで

早蕨(野山に目を出したばかりの「蕨」)

が使われている、

万葉集(第八巻・春の雑歌・志貴皇子)

の歌を紹介します♪

 

石激 いはばしる 垂見之上乃 たるみのうえの

  

左和良妣乃 さわらびの

 

毛要出春尓 もえいずるはる 成来鴨 なりにけるかも

 

雪解け水で、水量が増している

滝のほとりで

わらびが芽を出し始めた...

春が到来しましたね

 

・・・。

おばさん、意訳過ぎるわよ!

 

あっ、本来、

わらびは...

 

「日当たりの良い場所に自生。

藤の花が咲く頃に最も採取可。」

 

なのです。

 

それ故、上記の万葉集の歌中の

「蕨わらび」は

同じシダ植物の「銭巻ぜんまい

と捉えた方が良さそうですね。

 

〈参照文献〉

新潮社「万葉集」

講談社「万葉集」

万葉集植物さんぽ図鑑