こんにちは。
直接雇用歴10年・派遣社員歴20年のロウです。
前回は「派遣の三者関係」をテーマに、
派遣先企業の思惑ー”長期派遣希望”の裏にある本音、という話をしました。
今回は現場で一緒に働く「派遣先企業社員」の”思惑”について掘り下げます。
彼らは、派遣の仕組みを知らないまま、
”世間のイメージ”で派遣社員を見てしまっているのです。
現場社員は「派遣の仕組み」を知らない
現場で一緒に働く社員の多くは、
派遣の仕組みや契約ルールをきちんと理解していません。
- 派遣先企業が「業務を依頼する側」であること
- 派遣社員の雇用主は「派遣会社」であること
- 派遣社員にも「契約更新を選ぶ権利」があること
この基本を知らずに接しているため、
派遣社員が更新しないと言うと、
「え?なんで辞めるの?
せっかく教えたのに。
いやなことあったら教えて。私がなんとかするよ。」
と、感情で反応してしまうのです。
世間のイメージをそのまま信じている
現場で一緒に働いている、派遣先企業の正社員や契約社員の多くは、
派遣の仕組み、派遣社員の心情をわかっていません。
世間一般の”派遣のイメージ”で判断しています。
たとえば、こんな思い込み
- 「派遣社員は、正社員になれなかった人」
- 「派遣社員は、直接雇用を目指している人」
- 「自社が更新をしない可能性はあるけど、派遣社員が更新を断ることはない」
- 「派遣社員は、同じ職場で長期就業したいと思っいるはず」
- 「派遣社員は、派遣先で差別されるかも…と不安に思っているはず」
こうしたイメージは、悪気がなくても、
派遣社員に対して”下に見るような距離感”を生みます。
”フラットな関係”という言葉の落とし穴
そんな中でよく聞くのが。
「うちは、派遣サンも社員も関係ない、フラットな関係だからね!」
という言葉。
一見すると親切な響きですが、
この「フラットな関係」という言葉が、
派遣という仕組みをあいまいにしてしまう元にもなります。
本来、”フラットな関係”とは人間関係の話で合って、
契約上の立場の話ではありません。
しかし現場では。その線引があいまいになります。
たとえば、派遣社員が更新をしないということがわかると、
「せっかく仕事覚えたのにもったいない」
「この職場、気に入ってたんじゃないの?
「うち、居心地よくない?」
と、まるで裏切られたような反応をされることがあります。
そこには、
「派遣社員=同じ職場で長期就業を希望している人」
という思い込みがあるのです。
現場社員にとっての”派遣サン”とは
現場の社員にとって、派遣社員は
- 即戦力で助かる存在
- 繁忙期を支えてくれる頼もしい存在
- でも、どこか”外部の人”という意識
この「助かるけど、同じではない」というあいまいな距離感の中で、
表向きには「フラットな関係」を強調します。
でも実際には、
「派遣サンが更新しないなんて思ってなかった」
という感情も見え隠れします。
それは悪意ではなく、”派遣の仕組みを知らない”だけ。
でも、その無知が派遣社員にとってはプレッシャーになります。
まとめ:人間関係と契約関係を混ぜないこと
”フラットな関係”という言葉は大切です。
でもそれは、人としての対等さを表すものであって、
契約上の関係までフラットにするものではありません。
だからこそ、派遣社員の側が”冷静に線を引く”ことが大切です。
派遣は「契約で動く仕事」。
「人間関係で動く仕事」ではありません。
感情に巻き込まれず、仕組みで動く。
それが、派遣を長く続けるための一番の防御策です。