こんにちは。
直接雇用歴10年・派遣社員歴20年のロウです。
派遣の制度は、実は定期的に改定されています。
制度が変わるたびに、
- 就業条件明示書の書き方
- 時給の考え方
- 待遇の説明方法
なども、少しずつ変わってきました。
最近、派遣社員を始めた方の中には、
就業条件明示書を見て、
「なんだか分かりにくい…」
「これって損してない?」
と感じた方もいるかもしれません。
就業条件明示書の、この文言にモヤッとする人へ
最近の就業条件明示書には、
こんな記載があることが多いです。
契約期間中の昇給なし
賞与なし
退職手当なし
*賞与相当額、退職手当相当額は賃金に含めて支給
これを見ると、
「賞与も退職金も出ない」
「正社員より待遇が悪いのでは?」
と感じてしまう人もいると思います。
でも、これは、
派遣社員の待遇が悪くなった、という話ではありません。
2020年4月の制度改定で変わったこと
2020年4月に、
いわゆる「同一労働同一賃金」に関する制度改定がありました。
この改定で、派遣社員を取り巻くルールは大きく変わっています。
主なポイントは、
- 正社員との不合理な待遇差が禁止された
- 賞与や退職手当についても、説明や考え方が求められるようになった
- 通勤手当の支給が原則必要になった
- 派遣会社が、待遇について説明義務を負うようになった
という点です。
ここで大事なのは、
「必ず賞与や退職金を別途支給しなければならない」
という意味ではない、ということです。
なぜ、あの文言が書かれるようになったのか
制度改定以降、
「賞与相当額・退職手当相当額を
どのように派遣社員の待遇に反映しているのか」
を説明する必要が出てきました。
その結果として、
賞与相当額、退職手当相当額は賃金に含めて支給
という文言が、
就業条件明示書に書かれるようになったのです。
それ以前は、
- この時給に何が含まれているのか
- どういう考え方で決まった時給なのか
といった説明は、ほとんど書かれていませんでした。
分かりにくくなったのも事実
制度としては改善されましたが、
分かりにくくなった部分が増えたのも正直なところです。
- 時給、派遣期間、就業時間は分かる
- 業務内容は抽象的
- 法律用語がそのまま書かれている
- 営業から詳しい説明はない
というケースも多いと思います。
就業条件明示書は、
違法にならないように
契約違反にならないように
あえて幅を持たせた表現で書かれていることもあります。
だからこそ、
分からない点は、
具体的に説明を求めてもいいですし、
業務内容が抽象的で不安な場合は、
具体的な記載に修正してもらうようお願いしても問題ありません。
「賞与・退職金を含む」という言葉の意味
ここも誤解されやすいポイントです。
正社員の場合
→賞与・退職金は、給与とは別に支給されることが多い
派遣社員の場合
→賞与・退職金に相当する分が、時給に含まれている
という違いがあります。
つまり、派遣社員の時給は、
賞与・退職金分を含めた金額として設定されている
という考え方です。
そのため、仕事を探すときは、
「賞与・退職金も含んだ前提」で
希望時給を設定するのがおすすめです。
通勤手当については、よくなった
通勤手当についても、大きな変化がありました。
改定以前は、
- 通勤手当が出ない案件が多い
- 通勤費用は自腹
- 就業場所が自宅から遠くなるほど、実質の手取りが下がる
というケースが珍しくありませんでした。
今は、通勤手当が別途支給される案件が増え、
通勤費を気にしすぎずに
仕事を選びやすくなったと感じています
これは、派遣社員にとって
明確に改善された点だと思います。
最後に
制度改正によって、
良くなった点
分かりにくくなった点
その両方が増えました。
だからこそ、就業条件明示書を
「よく分からない書類」で終わらせず、
- どんな内容が時給に含まれているのか
- 自分の条件として納得できるか
を、冷静に見られるようになるといいと思います。
このブログを、派遣という働き方を考える際の、ひとつの視点として受け取ってもらえたらと思います。